肥育牛のビタミンA欠乏による筋肉水腫の発症機構

タイトル 肥育牛のビタミンA欠乏による筋肉水腫の発症機構
担当機関 畜産試験場
研究期間 1999~2000
研究担当者 阿部啓之
河北由美
宮重俊一
甫立京子
発行年度 2000
要約 黒毛和種去勢牛の血中ビタミンA濃度が20IU/dl以下の場合は、飼料摂取量が低下して低栄養状態になる。低栄養状態のなかでもとくにエネルギ-に比して蛋白質の摂取が不足すると筋肉水腫が発症する。
背景・ねらい 牛肉の脂肪交雑を高める目的で、肥育牛へのビタミンAの制限給与が行われている。しかし、制限が過度になった場合には筋肉水腫が発生し、枝肉の廃棄などの経済的被害を招いている。消費者に安全で美味しい牛肉を供給するためにも筋肉水腫の発症機構を解明し、発症を防止する必要がある。家畜衛生試験場および大分畜産試験場と協力して行ったビタミンA制限飼料を給与した肥育牛について、栄養学的検討、血液生化学的検査および病理検査結果から筋肉水腫の発生を解明する。
成果の内容・特徴 1.
血中のビタミンAが低下した肥育牛は採食量が減少して低栄養状態になる。低栄養状態のうちとくにエネルギ-に比して蛋白質の摂取が不足した人でみられるクワシオルコル(貯蔵エネルギ-である脂肪は減らず蓄積されているが、蛋白質が合成できないので低蛋白血症となり浮腫や腹水を伴う)があるが、筋肉水腫はこれに類似した状態であると考えられる。
2.
表1)。
3.
表2)。
成果の活用面・留意点 1.
濃厚飼料摂取量が4kg以下となり、残飼の構成が蛋白質含量の高いフスマや大豆粕が多い場合、筋肉水腫が発症する危険性が高い。
2.
飼料摂取量の低下した牛には、ビタミンAを給与して食欲を回復させて筋肉水腫の発生を防止する。
カテゴリ 飼育技術 大豆粕

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