近赤外情報による牛血漿成分の予測

タイトル 近赤外情報による牛血漿成分の予測
担当機関 畜産試験場
研究期間 2000~2000
研究担当者 竹中洋一
島田和宏
林 孝
発行年度 2000
要約 牛血漿成分のうち、総コレステロール、遊離コレステロール、リン脂質、総蛋白等の臨床生化学的に重要な複数の成分を、近赤外領域の複数の波長の吸光度および誘導変数により、高い予測精度で、試薬を用いず、廃棄物を排出せずに、迅速に測定することができる。
背景・ねらい 乳牛は肉牛と比較し、乳量および体重の増減が大きく、急速であることから、その栄養管理の正否は迅速な個体の生理状態の把握に依存している。血液あるいは血漿成分は、個体の生理状態をよく表すことから、栄養状態の指標としても利用されている。そこで、近赤外スペクトルと生理諸元との関連性を解析し、迅速な血漿成分測定システムの構築を目指す。
成果の内容・特徴 1.
乳牛および肉牛の血液の血漿を分離し、近赤外分光光度計を用いて近赤外領域(800-2500nm)の吸光度を2nm間隔で測定し、それらの一次差分および二次差分を得て、これらを独立変数とする。次に血漿成分の総蛋白、アルブミン、尿素態窒素、中性脂肪、リン脂質、遊離コレステロール、総コレステロール、無機リン、カリウム、乳酸脱水素酵素、グルタミン酸ピルビン酸トランサミナーゼ、アルブミングロブリン比の濃度を従属変数とし、重回帰分析等の手法により解析し、さらに、未知の血漿中の各成分を予測し、測定を実現する。
2.
可視および近赤外スペクトルデータの一次差分および二次差分を求め、合計3千個以上の独立変数を得る。それぞれの血漿成分について、3千個以上の独立変数のなかから数個の説明力の高い変数を選び出し、nが10以下となる(1)式の線形式をつくる。
Y = b0 + b1・x1 + b2・x2 +・・ + bn・xn (1)
ここで、左辺のYがそれぞれの血漿成分であり、右辺のx1,...,xnは近赤外の吸光度、一次差分、二次差分のなかから選び出された数個の変数である。b0は定数であり、bnはそれぞれのxnに対応した偏回帰係数である。これらの選び出された独立変数およびパラメータの情報から血漿中の未知の各成分を予測し、測定を実現する。
3.
このシステムにより、牛血漿中の総コレステロール、遊離コレステロール、リン脂質、総蛋白濃度は高い精度で予測可能である。
4.
このシステムは、牛血漿の臨床生化学測定項目について試薬を用いず、廃棄物を排出せず、迅速に血液成分を測定する方法に関するものである。
成果の活用面・留意点 1.
同型機種および同型セルを利用するならば、パラメータセットの効果が可能であり、キャリブレーションは不要である。
2.
アルブミン、尿素態窒素、中性脂肪、無機リン、カリウム、乳酸脱水素酵素、グルタミン酸ピルビン酸トランサミナーゼ、アルブミングロブリン比は予測精度がやや低下することから、その予測値の利用については、利用を限定する必要がある。
カテゴリ 肉牛 乳牛

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