PEG法によるイネへの巨大DNA導入技術の開発

タイトル PEG法によるイネへの巨大DNA導入技術の開発
担当機関 農業生物資源研究所
研究期間 1996~1996
研究担当者
発行年度 1996
要約 コスミド(50kb程度)、PAC(100-200kb)レベルの巨大DNAはPEGによるコトランスフォーメーション法でイネへ導入できることを明らかにした。ハイグロマイシン抵抗性カルスの約20-30%で巨大DNAの導入が確認できた。また、後代へも安定して遺伝することを明らかにした。
背景・ねらい ゲノム由来の巨大DNA導入技術は、近年、遺伝子解析技術の一つの手法として
強く切望されている。特に近年、BAC、PAC、やYACという巨大DNA用
のベクター開発が急速に進展しマップベースのDNA解析が現実的なものとなっ
た。100kb以上のDNAが効率的にイネに導入可能になれば、マップベースの遺伝
子解析に形質転換技術を用いることが可能となり、遺伝子解析が急速に進展する
と考えられる。このような巨大DNA導入技術を開発する事を目的とする。
エレクトロポレーション、PEG法など各種形質転換法を用いコスミド、PAC
などに組み込まれた50-100kbのヒトDNA鎖をイネへ導入することを試み、パル
スフィールド電気泳動を行い、ヒト巨大DNAが効率的にまた連続して導入でき
るかを検討した。
成果の内容・特徴
  1. ヒトの50kbのDNAを組み込んだコスミドをハイグロマイシン抵抗性遺伝子をマーカーとしてPEG法を用いイネ形質転換を行った場合、平均して再分化植物の約30%にヒトDNAの全長部分を連続的に導入できることを明らかにした。
  2. ヒトの100kbのDNAを組み込んだPAC遺伝子(100ug/ml)をハイグロマイシン抵抗性遺伝子(10ug/ml)と混合したPEG法を用い形質転換を行うと、得られたハイグロマイシン抵抗性植物の約20%でヒトの100kbのDNA鎖の60kb部分が完全な形で導入されており,PEG法で効率的に巨大DNAを導入できることを明らかにした。
  3. コスミド、及びPACを導入した形質転換体の後代よりゲノミックDNAを抽出したゲノミックサザンハイブリダイゼーションを行った結果、導入した遺伝子は後代に安定して遺伝することを明らかにした。
表1図1図2図3
成果の活用面・留意点 PEG法による形質転換法でイネに巨大DNAを効率的に導入できることが明ら
かとなったが、今後はこの技術を用いることにより効率的にマップベースの遺伝
子の機能解析を行うことができると考えられる。
図表1 226183-1.gif
図表2 226183-2.gif
図表3 226183-3.gif
図表4 226183-4.gif
カテゴリ 抵抗性 抵抗性遺伝子

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