タイトル | レール走行式堆肥クレーンの稼働状況管理システム |
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担当機関 | 畜草研 |
研究期間 | 1999~2001 |
研究担当者 |
加茂幹男 喜田環樹 澤村篤 青木康浩 河本英憲 張建国 住田憲俊 石田三佳 |
発行年度 | 2001 |
要約 | レール走行式堆肥クレーンを装備した堆肥化施設において、材料の投入、切り返し、乾燥材料の搬出(堆肥の搬出)などに関わる稼働状況、取扱量、消費電力量などの情報を管理するシステムで、月別の材料投入量や堆肥生産量などが容易に把握でき、堆肥の計画的利用が可能になる。 |
キーワード | 農業施設、環境保全、堆肥化施設、レール走行式堆肥クレーン、稼働状況管理システム |
背景・ねらい | 家畜の飼養頭数規模の拡大が進む中で、飼料作面積の不足や不適切なふん尿処理による悪臭の発生、環境汚染などの問題が顕在化している。これらを解決するには、ふん尿を適切に管理し、堆肥の生産状況や生産量を把握して計画的に利用する必要がある。 そこで、レール走行式堆肥クレーンを装備した堆肥化施設において、堆肥材料の投入、切り返し、通気、乾燥材料の搬出(堆肥の搬出)などに関わる稼働状況、取扱量、消費電力量などの情報を管理するシステムを開発する。 |
成果の内容・特徴 | 1. レール走行式堆肥クレーンによる堆肥化処理施設の稼働状況を管理するシステムは、材料を投入する分配台車や堆肥クレーンに取り付けられたロードセル、操作制御板に取り付けた電力管理ユニット、これらの情報を収録するデータサーバ及びPCから構成される(図1)。 2. 堆肥化処理における各作業の開始・終了時刻、及び消費電力は、電力管理ユニットで計測し、データサーバに収録する。また、材料の投入、切り返しなどの作業における取扱量は、分配台車や堆肥クレーンにロードセルを設置し、作業が行われる毎に測定して、データサーバに収録する。収録したこれらの情報は、PCに毎日定時刻(午前0:00)に収録され、月別ファイルとして保存する。 3. 稼働状況管理システムで得られたデータは、牛舎に投入される敷料や戻し堆肥、及びふん尿排泄量などから算出した計算値と適度に合致しており、実用に供し得る管理情報として利用できる(図2)。 4. 平成13年1月から12月上旬における運用では、材料投入量が334t、堆肥の生産量が173t(図3)、乾燥堆肥の生産量が87tで、消費電力量の内訳は、通気が95.7%、材料投入が2.8%、切り返しが1.2%、搬出が0.4%であることが示される。 |
成果の活用面・留意点 | 1. レール走行式堆肥クレーンが装備されている堆肥化処理施設への導入により、堆肥の生産状況が把握でき、計画的な堆肥の利用が可能になる。 2. 本システムを既存の施設に導入する場合は、ロードセル、電力管理ユニット、データサーバ及びPCなどが必要で、おおむね200万円程度の経費となる。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
カテゴリ | 乾燥 管理システム |