草地の利用適性評価のための地形解析ソフトウェア

タイトル 草地の利用適性評価のための地形解析ソフトウェア
担当機関 (独)農業技術研究機構 畜産草地研究所
研究期間 2000~2001
研究担当者 神山和則
佐々木寛幸
小路 敦
J. C. Bandibas
発行年度 2001
要約 草地や公共牧場の境界線をパソコンから入力することで、区画内の平均標高、傾斜度別面積等の地形情報を計算することが可能なソフトウェアを開発した。また、区画内の地形条件に応じた土地利用適性を区分・表示することが可能である。
キーワード 草地、公共牧場、地形、土地利用、利用適性、情報処理
背景・ねらい 公共牧場は畜産振興の拠点として、全国に約1,100牧場が運営されている。持続的な畜産業の展開、アメニティ機能など公共牧場をより有効に利用するために再編整備の必要性が指摘されてきたが、個々の公共牧場の立地条件が異なるため画一的な整備は困難であり、公共牧場が担う様々な役割に対する適性を評価し、その結果に基づいて整備計画を策定する必要がある。そのため、地形条件などの地理的要因から、公共牧場における多面的な機能を評価する道具として地形解析ソフトウェアを開発した。
成果の内容・特徴 1.
本ソフトウェアは草地や公共牧場の境界線をパソコンから入力し、区画図を作成することによって、その区画内の標高、傾斜度(それぞれ平均・最低・最高の値)および傾斜方向ついて地形情報を計算することができる。また、設定されている地形条件に応じて対象草地を「採草利用」、「放牧利用」の適性に区分・表示することができる。この地形条件は利用者が変更することも可能である。
2.
はじめに背景図として数値地図25000(地図画像)を読み込む。次に、背景図に描かれた牧場の境界線をマウスでなぞりながら境界線を入力する(図1)。境界線がない場合には、別途スキャナー等で読みとった境界線の地図を背景図に重ね合わすことができる。入力された境界線のデータは作業用ファイルとして保存されるので、後に修正することができる。
3.
地形情報は、区画内の50mメッシュの標高データ(数値地図50m(標高)を利用)を10mメッシュに補完した後、計算・保存される。保存されたデータから標高・傾斜度・傾斜方向・適性区分図を背景図上に表示・印刷することができる(図2、図3)。
4.
本ソフトウェアは、Windows 98上で動作する。周辺装置はCD装置、マウスの他、境界線地図を読み込む必要がある場合にはイメージスキャナ、印刷用にプリンタ(カラープリンタが望ましい)が必要である。また、データとして市販されている数値地図25000(地図画像)および数値地図50m(標高)を準備する必要がある。
成果の活用面・留意点 1.
地形条件に応じた公共牧場の土地利用計画の策定に利用することが可能である。また、地形条件に適した草地管理・更新方法を選択するための支援システムとして利用できる。
2.
本ソフトウェアは草地以外の土地利用における地形解析にも利用可能である。
3.
標高値がない海のデータが取り込まれる海岸線に近い場所では正しい計算ができない場合がある。
図表1 226764-1.gif
図表2 226764-2.jpg
カテゴリ カラー

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