牛肉に対する消費者ニーズの分類

タイトル 牛肉に対する消費者ニーズの分類
担当機関 (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 畜産草地研究所
研究期間 2002~2004
研究担当者 佐々木 啓介
三津本 充
発行年度 2004
要約 2002年4月に実施したアンケート結果より、消費者は、牛肉に対する「特定品質(部位、熟成、ブランド)指向」「和牛指向」「安全・新鮮指向」「全体的な高品質指向」の4種類のニーズを持つ群に分類できる。また、各消費者群において、年齢および性別構成が異なる。
キーワード 肉用牛、畜産物、牛肉、消費者、ニーズ、畜産物・品質
背景・ねらい 近年、食品に対する消費者のニーズは「多様化」したと言われているが、特に食肉については、その「多様化」の内容は具体的に示されておらず、イメージ的な理解にとどまっているのが現状である。一方で、消費者ニーズの「多様化」に対応できるような、新たな家畜生産技術の開発が強く求められている。これらの情勢に対応するために、牛肉の消費者ニーズに関するアンケート調査を行い、その回答に基づき消費者を分類する。分類した各消費者群におけるニーズの特徴を明らかにすることで、牛肉に対するニーズがどのような多様性を有するか具体的に示す。これをもって、「消費ニーズの多様性」に対応した家畜生産技術開発の方向に関する指針の一つとする。
成果の内容・特徴 1.
2002年4月に行われた畜産草地研究所(筑波)一般公開において、来場者に対し、牛肉の官能特性、外観、安全性と新鮮さ、産地、価格、その他の特性に関する合計20問の設問についてアンケートを行い、532名分の回答を得た。
2.
上記アンケート結果の回答を主成分分析し、得られた主成分得点を用いてクラスター解析を行うことで、消費者を、その牛肉に対するニーズに基づき「特定品質(ブランド、部位、熟成)指向」「和牛指向」「安全・新鮮指向」「全体的な高品質指向」の4群に分類できる(表)。
3.
また、消費者群は図に示すような分布を示す。
4.
性別および年齢層についてのカイ二乗検定の結果より、各消費者群において、年齢構成および性別の特徴が有意に(P0.05)異なる(表)。
成果の活用面・留意点 1.
本結果から、牛肉に対する消費者ニーズの多様性を具体的に理解できる。
2.
消費者群により年齢構成に違いがあることから、将来における技術開発の方向性に関する参考になる。
3.
本調査は畜産草地研究所一般公開において行ったものであり、畜産および草地に関し一定の関心がある回答者という点で全消費者を代表していない可能性がある。
4.
本調査は牛海綿状脳症(BSE)の国内における発生後に行われた。統計的にはBSEによる影響は認められないものの、回答に影響をおよぼしている可能性がある。
図表1 226963-1.gif
図表2 226963-2.gif
カテゴリ 肉牛

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