サイレージ用トウモロコシ一代雑種の新親自殖系統「To85」

タイトル サイレージ用トウモロコシ一代雑種の新親自殖系統「To85」
担当機関 (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 北海道農業研究センター
研究期間 1980~2004
研究担当者 濃沼圭一
佐藤 尚
三木一嘉
榎 宏征
長谷川寿保
門馬榮秀
千藤茂行
高宮泰宏
戸澤英男
三好智明
鈴木和織
発行年度 2004
要約 サイレージ用トウモロコシの親自殖系統「To85」(ティーオーハチジュウゴ)は、極早生のフリント種で、初期生育とすす紋病抵抗性に優れ、組合せ能力が高く、一代雑種品種の親系統として利用できる。
キーワード トウモロコシ、自殖系統、極早生、フリント、初期生育、すす紋病、飼料作物育種
背景・ねらい わが国の栽培環境への適応性の高いトウモロコシの優良F1品種を育成するためには、優秀な親自殖系統の育成が不可欠である。とくに、道東地域に適する早生F1品種の育成に利用できる極早生~早生ですす紋病抵抗性の強い自殖系統の育成が急務となっていた。そこで、すす紋病抵抗性に優れるフリント種の極早生自殖系統を育成しようとした。
成果の内容・特徴
  1. 「To15×To31」(北方型フリント)を母材とし、低温伸長性、病害抵抗性、耐倒伏性、雌穂特性などについての選抜と自殖により育成した自殖系統である。
  2. 早晩性は“極早生”に属する(表1)。
  3. 初期生育は“極良”、稈長はやや長いが着雌穂高は低く、稈径はやや太い(表1)。雌穂は円筒型で粒列数は平均8.2列、子実は黄褐色で丸形である。
  4. すす紋病抵抗性は“中”で極早生系統としては強く、ごま葉枯病抵抗性は“極弱”、黒穂病抵抗性は“やや弱”で、耐倒伏性は”中”である(表2)。
  5. 採種性は、実収量で29.8kg/aとやや低いが、実用的な水準にある。花粉飛散程度は“極良”である(表1)。
  6. 組合せ能力は高い。本系統を片親とする単交雑F1系統「北交62号」は、すす紋病抵抗性が強く、多収で乾雌穂重割合が高い(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. サイレージ用トウモロコシF1品種の親系統として利用できる。
  2. 耐倒伏性はやや劣るので、単交雑F1育成時の交配相手には耐倒伏性の強い系統を用いる。
図表1 227024-1.gif
図表2 227024-2.gif
図表3 227024-3.gif
カテゴリ 育種 ごま 飼料作物 抵抗性 とうもろこし 病害抵抗性 品種

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