暖地における超多回蚕飼育対応収穫体系

タイトル 暖地における超多回蚕飼育対応収穫体系
担当機関 九州農業試験場
研究期間 1995~1995
研究担当者 市橋隆壽
水本文洋
発行年度 1995
要約 「しんいちのせ」、「みなみさかり」、「はやてさかり」、「みつみなみ」を用いて、夏切り形式び春切り形式による伐採時期別の年間乾物収量を明らかにし、これらを組合せて高生産の超多回蚕飼育対応収穫体系を策定した。
背景・ねらい 広食性蚕品種の育成と低コスト人工飼料の開発により、年間の飼育回数は従来の5・6回から10回以上の超多回蚕飼育が可能になった。しかし、それに対応できる桑の栽培、収穫技術は不十分である。そこで、10a当たり833株の夏切り及び春切による栽培形式を組合わせて年間10回以上の収穫を実施し、伐採時期と収量等との関係を明らかにし、超多回蚕飼育に対応できる収穫技術体系を確立する。
成果の内容・特徴
  1. 夏切り1回目の収量は脱苞後の日数が多くなるほど増加し、中でも「はやてさかり」、「みなみさかり」が多収となり、「みつみなみ」はやや少ない(表 1)。
  2. 夏切り2回目の収量は、9月21日収穫までは増加するが、9月28日収穫以降は減少し、特に10月2日の収量は少なくなる(表 1)。
  3. 春切り1回目の収量は、収穫日が遅くなるほど増加し、特に、7月10日以降の増加量が多くなる。しかし、「しんいちのせ」の増加量はやや劣る(表 2)。
  4. 春切り2回目の収量は、8月31日から10月20日まで大差がない。しかし、10月31日の収穫は低収になる(表 2)。
  5. 年間10回の蚕飼育を想定した場合、多収の「はやでさかり」で夏切りAから春切りbまで各10a、5筆の桑園を用いて蚕飼育を実施すると50aで年間648㎏の収繭量が得られる(表 3)。
成果の活用面・留意点
  1. 夏切り形式の脱苞30日目では収量が少ないのでこの時期の収穫は避ける。
  2. 夏切り形式の脱苞80日目の収穫は2回目の収量が少ないことと、故障株が発生しやすいので体系に組み込むときは考慮する。
  3. 春切り形式による晩々秋蚕期の葉質低下がみられるので肥培管理等に注意する。
図表1 227306-1.jpg
図表2 227306-2.jpg
図表3 227306-3.jpg
カテゴリ 低コスト 肥培管理 品種

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