| タイトル |
チャバネアオカメムシから分離した新規ピコルナ様ウイルスの性状 |
| 担当機関 |
蚕糸・昆虫農業技術研究所 |
| 研究期間 |
1997~1998 |
| 研究担当者 |
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| 発行年度 |
1997 |
| 要約 |
チャバネアオカメムシ(Plautia stali)から新規の病原RNAウイルスを発見した。このウイルスは、高等動物や植物のピコルナ様ウイルスとは異なる独待のゲノム構造を持ち、野外でチャバネアオカメムシの生息密度を下げる要因となりうる。
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| 背景・ねらい |
半翅目昆虫には、植物の病原ウイルスを媒介するものが多く、農業上重要な害虫が多く含まれる。昆虫ウイルスの多くは鱗翅目昆虫を中心に研究されており、半翅目昆虫に感染するウイルスに関しては既知の知見はきわめて少ない。半翅目昆虫に感染する末知のウイルスを探索し、その特性を明確にすることにより、これらの昆虫に対して利用できるようなベクター開発や害虫管理の素材とすることを目的とする。
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| 成果の内容・特徴 |
- チャバネアオカメムシから直径30nmの球状ウイルスを精製した。このウイルスは8.9kbの一本鎖RNAと4種の構造蛋白質(33、30、36、4.5kDa)を持つことからピコルナ様ウイルスの一種と判断し、宿主昆虫の消化管で増殖することから、Plautia stali intestine virus(PSIV)と命名した。
- PSIVゲノムの全塩基配列を決定し、高等動物や植物のピコルナ様ウイルスでは知られていない独特のゲノム構造を持つことがわかった(図1)。今まで数多く報告されているが詳細な性状が未解明となっている昆虫ピコルナ様ウイルスの中にもPSIV類似の遺伝子構造をしたものが多く含まれると推察される。
- 非感染虫と3齢幼虫期にPSlVを摂食させた感染虫との生存日数を比較したところ、感染虫の平均生存日数は羽化後約13日であった(図2)。チャバネアオカメムシ雌成虫の産卵前期間が約14日間であることから、PSIVが野外でチャバネアオカメムシの生息密度を下げる要因となりうる。
- PSIVは福岡県、広島県、大分県、茨城県で採集されたチャバネアオカメムシから検出されていることから、国内各地に広く分布していると考えられる。
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| 成果の活用面・留意点 |
- PSlVの遺伝子の塩基配列やcDNAを基に、今まで数多く報告されている昆虫ピコルナ様ウイルスの類縁関係を調査できる。.
- ELISA法によるPSlVの特異的な検出法も確立されたため、野外でのPSIVの分布調査に利用できる。
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| 図表1 |
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| 図表2 |
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| カテゴリ |
害虫
カメムシ
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