カイコを用いたブタインターロイキン−2の大量発現

タイトル カイコを用いたブタインターロイキン−2の大量発現
担当機関 蚕糸・昆虫農業技術研究所
研究期間 1999~2000
研究担当者
発行年度 1999
要約 カイコを宿主として、ブタインターロイキン-2の大量発現を行い、カイコ体液から生理活性を有する状態で大量に抽出することに成功した。
背景・ねらい カイコを用いた外来遺伝子の発現系は、複雑な構造を有する組換え蛋白質を容易に発現することができる。このため医・農薬品として利用価値の高い蛋白質を大量に生産するシステムとして活用が期待できる。また近年は、哺乳類の乳腺細胞で組換え蛋白を生産する製薬システムが実用化に至っている。これより、昆虫機能の特徴を活かした有用物質を生産する目的で、サイトカインの1種であるインターロイキン-2をカイコ体内で発現及び抽出することを試みる。
成果の内容・特徴
  1. 発現蛋白として豚のインターロイキン-2(poIL-2)を対象に取り上げ、poIL-2の遺伝子を有する組換えバキュロウイルスを5齢カイコに接種した。
  2. 2~3日後、カイコ体液を凍結融解法(研究成果情報(蚕糸・昆虫機能)平成9年度)にて採取し、体液中の発現状況を電気泳動法によって評価した(図1)。
  3. カイコ体液1ml中に1~3mgのpoIL-2が発現することが確認できた。細胞培養による発現と比較すると、10倍以上の効率であった。
  4. 採取した体液に含まれるpoIL-2は、生理活性を有していることが代謝酵素活性測定法(MTT法)によって確認できた(図2)。
成果の活用面・留意点 組換えウイルスを使用するため、実験は封じ込め施設内で行う必要がある。
図表1 227386-1.jpg
図表2 227386-2.gif
カテゴリ 病害虫 カイコ 農薬

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