暖地向き3倍性桑系統「本94-01」

タイトル 暖地向き3倍性桑系統「本94-01」
担当機関 蚕糸・昆虫農業技術研究所
研究期間 1999~2001
研究担当者
発行年度 1999
要約 桑育成系統「本69-03」と「はやてさかり4倍体」との交雑実生群から選出された桑系統「本94-01」は、夏切で「しんいちのせ」より多収である。本系統は3倍体であるが、葉の硬化が遅い。
背景・ねらい 近年、桑育種は機械収穫適性に主たる目標を置いて進められている。しかし、土地生産性の大幅な向上が期待できる多収性品種の育成も、引き続き重要な課題である。桑では3倍体の利用についてn研究が古くから進められ、「あおばねずみ」をはじめとする多収性品種が育成されてきたが、それらはいずれも積雪地~寒冷地向きで、葉の硬化が早い、耐倒伏性が劣るなどの欠点が認められていた。そこで、四国・九州地方などの暖地にも適応する3倍体の多収性桑品種の育成をねらって、平成6年に「師走桑」と「国桑第21号」の交雑に由来する育成系統「本69-03」に、「はやてさかり」にコルヒチン処理をして育成した系統「はやてさかり4倍体」を交雑し、得られた実生を平成7~9年に個体選抜、平成10~11年には系統選抜に供試した。
成果の内容・特徴
  1. 「本94-01」の春の発芽は、夏切区の対照桑品種である「しんいちのせ」より早いが、新梢長はやや短く、開葉数は同等である。枝条の先枯れは「しんいちのせ」より少ないが、裾上りはやや多い(表1)。
  2. 本系統の夏切後の枝条伸長は「しんいちのせ」より劣るが、枝条数はやや多い。大型の4裂葉を着生する(表2)。樹型はやや展開である。
  3. 本系統の夏蚕期中間伐採後における再発枝の伸長は、春切区の対照桑品種である「みつみなみ」と大差ないが、再発枝数は少ない(表2)。晩秋期における葉の硬化は「しんいちのせ」並で遅い。
  4. 本系統の収量は夏切では「しんいちのせ」より20%以上多く、春切では「みつみなみ」と比較して夏蚕期に多く、晩々秋蚕期には少なく、年間合計ではほとんど差が認められない(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. 本系統は3倍体であるが、葉の硬化は「しんいちのせ」並に遅いことから、四国・九州地方などの暖地にも適応可能である。
  2. 本系統は平成13年度から鹿児島県において桑系統適応性密植検定試験に供試する予定である。
図表1 227389-1.gif
図表2 227389-2.gif
図表3 227389-3.gif
カテゴリ 育種 桑 多収性 品種

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