タイトル |
促成切り花用チュウリップ新品種‘紅豊’(農林18号)の育成 |
担当機関 |
富山県農業技術センター |
研究期間 |
1992~1992 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1994 |
要約 |
チューリップの促成切り花用新品種を育成し、‘紅豊’(チューリップ農林18号)として登録した。促成適応性が高く、花色は濃赤色の大輪で、茎長・葉長が長いため大型草姿の切り花生産ができる。また、切り花の観賞期間は長い。
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背景・ねらい |
チューリップ球根の用途の中で、切り花としての消費が増えつつあるので、大輪の大型草姿で、促成切り花生産に適する品種の育成を目標とした。
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成果の内容・特徴 |
- 育成経過
昭和40年、晩生一重の‘ママサ’を種子親、晩生一重の‘ギャラントレディー’を花粉親とした品種間交雑によって得られた実生栄養系の中から選抜した。平成2年から平成4年までの3年間、系統適応性検定試験及び特性検定試験に供した結果、優良と判定された。
- 特性の概要
1)露地での開花期は4月下旬。花は大輪で、草丈が高く、草姿全体が大型であることから、切り花生産及び花壇植えの両面に適する(表1)。 2)12月出し促成栽培において、花飛び株の発生はほとんど無く安定して開花させることができ、濃赤色のボリューム感のある切り花が生産できる(表2)。 3)切り花とした時の花持ち日数は、露地栽培,促成栽培とも長い。開花後の茎伸長は短く、高温下でも花弁が開きすぎることがなく、花型の乱れが少ない(表3)。 4)球根の主球肥大性がよく、球根生産面及び促成用球根供給面で有利である(表4)。
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成果の活用面・留意点 |
- 球根生産では日本海側一帯のチューリップ球根生産地全域、促成栽培ではチューリップ切り花生産地全域にそれぞれ適する。
- 球根生産する際は、球根の肥大が旺盛であるため、圃場裂皮が多くなる傾向があるので、5月中旬以降の球根肥大期における土壌水分をpF2.0~2.3に維持する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
新品種
チューリップ
品種
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