母の日を目標としたカーネーションの集中開花技術

タイトル 母の日を目標としたカーネーションの集中開花技術
担当機関 野菜・茶業試験場
研究期間 1997~1999
研究担当者 今村 仁
須藤憲一
発行年度 1997
要約  カーネーションは高節位で摘心した茎を倒伏させると、多数の側芽がそろって伸長する性質を持つ。これに、発蕾日などを指標にした整枝や温度管理を組み合わせ、母の日に向けて集中的に開花させる栽培方法を開発した。
キーワード カーネーション、摘心、倒伏、発蕾、母の日、集中的、開花野菜・茶業試験場 久留米支場 花き研究室
背景・ねらい  カーネーションの切り花生産では、多額の種苗費の負担や切り花価格の停滞が経営を圧迫している。また、母の日前後の需要の激変に生産が対応できないため、この日を境に価格が極端に変動する。そこで、種苗費を減少させつつ、需要の最もひっ迫する母の日直前に集中的に収穫する技術を開発する。
成果の内容・特徴
  1. 通常の6分の1程度(約6株/㎡)の栽植密度で6~7月に定植する。摘心後発生した分枝の頂部を11月初めごろに摘除し、茎を横に倒す(図1)。各節の側芽がそろって伸長するのでこれを切り花に仕立てる。
  2. 発蕾日と開花日の間には密接な関係があり、発蕾日から開花日を推定することができる(図2)。発蕾までの日数(y)を予測する指標としては、茎の先端と伸ばした葉の先端との間隔(x)を利用する(r=0.972、y=0.7183+0.3609x+0.05125xの2乗)。
  3. 発蕾後は、上位の包葉先端からがく先端までの長さを指標に用いて開花までの日数を予測する(図3)。
  4. 目標の時期に収穫が見込めない枝を随時除去し、生育開花予測に応じた温度管理を行い、母の日直前に開花を集中させる(図4)。
成果の活用面・留意点
  1. ‘フランセスコ’を供試し、無加温ガラス室栽培で得られた結果である。
  2. 種苗費の低減が図られるとともに、春の任意の時期に開花を集中させることも可能である。
  3. ポットで仕立てた大苗を10月初めまでに定植しても結果は良好であり、定植時期や使用する苗の状態などについて慣行の栽培より許容範囲が広い。
  4. 品種や温度管理などにより発育と開花日の関係が変化するので、適用地域に応じて若干の調整が必要である。
図表1 227545-1.gif
図表2 227545-2.gif
図表3 227545-3.gif
図表4 227545-4.gif
図表5 227545-5.gif
カテゴリ 温度管理 カーネーション 経営管理 栽培技術 品種

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