ジベレリン20位酸化酵素遺伝子の導入によるわい性植物の作出(研究)

タイトル ジベレリン20位酸化酵素遺伝子の導入によるわい性植物の作出(研究)
担当機関 野菜・茶業試験場
研究期間 1998~2000
研究担当者 Theo Lange(ゲッチンゲン大学)
腰岡政二
仁木智哉
西島隆明
発行年度 1998
要約 アグロバクテリウム法を用いてカボチャ由来のジベレリン20位酸化酵素遺伝子をレタスに導入し、わい化個体を得た。導入遺伝子の発現により、ジベレリンの不活性化が促進され、わい性が現われた。
キーワード ジベレリン20位酸化酵素遺伝子、ジベレリン、レタス、わい化野菜・茶業試験場 花き部 開花制御研究室
背景・ねらい  植物ホルモンの一つであるジベレリンは、茎伸長、花芽形成、種子発芽等の植物の生育制御に重要な役割を果たしている。近年のバイテク技術を用いたジベレリンの生合成経路の解明も進んでおり、カボチャの20位酸化酵素遺伝子もその過程で見出されたものである。そこで、本遺伝子の野菜・花きへの導入により、遺伝子の利用を図るとともに、形質転換植物の生育特性からその役割を解明する。
成果の内容・特徴
  1. カボチャ未熟種子から単離したジベレリン20位酸化酵素遺伝子を高発現プロモーターカセットに接続し、アグロバクテリウムを介してレタス‘バンガード’に導入し、形質転換レタスを作成した。
  2. 当代で形態異常を伴わずにわい化し、その自殖第1世代(R1)でも同様の形質が見られた1系統(SGΩ-4)の、自殖第2世代(R2、図1)における導入遺伝子の遺伝的安定性の確認および表現型とその分離比との関係から、導入遺伝子の分離と表現型の分離が一致し、導入遺伝子が優性形質として安定的に遺伝することが明らかになった(図2、3、表1)。
  3. わい化個体では開花期が遅れる傾向にあり、花茎は細く、花序も少ない(データ省略)。
  4. 導入遺伝子の発現により、わい化個体では活性型ジベレリン(GA1)が減少し、不活性型ジベレリン(GA17)が大量に蓄積していた(図4)。
成果の活用面・留意点
  1. 新たな育種素材、実験系の開発等に役立つ。
図表1 227592-1.jpg
図表2 227592-2.gif
図表3 227592-3.gif
図表4 227592-4.jpg
図表5 227592-5.gif
カテゴリ 育種 かぼちゃ レタス わい化

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