成葉への付傷接種による炭疽病抵抗性の安定的な簡易検定法

タイトル 成葉への付傷接種による炭疽病抵抗性の安定的な簡易検定法
担当機関 野菜・茶業試験場
研究期間 1999~2005
研究担当者 武弓利雄
武田善行
発行年度 1999
要約 〔要約〕チャにおける炭疽病の抵抗性は,成葉に炭疽病菌分生胞子を付傷接種する検定法により安定的に簡易検定できる。供試する成葉は,個葉,挿し穂の双方の状態で検定に適するが,接種方法はプラス型ドライバによる付傷処理が優れる。
キーワード チャ、炭疽病、抵抗性、成葉、受傷接種、検定法、個葉、挿し穂、ドライバ、付傷処理野菜・茶業試験場 茶栽培部 暖地茶樹育種研究室
背景・ねらい 炭疽病はチャの重要病害であり,抵抗性の強い品種育成が望まれる。そのために,安定した結果が得られる簡易型の抵抗性検定法が必要となる。従来の新梢(新葉)を使用した検定法では,自然落葉などの生理的な要因等の影響を受けやすく,検定結果の安定性が不十分であった。また,試験の実施に労力を多く要する等の問題があった。そこで,検定結果の安定化をはかるために,生理的な要因等の影響を受けにくい成葉への付傷接種による簡易型の検定法を開発する。
成果の内容・特徴
  1. 成葉(個葉,挿し穂)にチャ炭疽病菌分生胞子を付傷接種し,侵入後の病原菌の拡大による病斑の発現等を観察する方法により,チャ炭疽病抵抗性の簡易検定が可能である。自然落葉などの生理的な影響等が少ないことから安定性が高い。また,材料の調製と維持が省力化される。
  2. 検定は,チャ成葉に傷を付け(付傷処理),傷口に炭疽病菌懸濁液を塗布し,水分を保持した状態で材料を密封して行う(図1)。
  3. 付傷処理をプラス型ドライバ(NO.1型)で行うと病斑形成が安定化する(表1)。
  4. 個葉(成葉単独)でも検定可能であり,効率的に行うのに適する。炭疽病による落葉を検定する場合には挿し穂の使用が適する。
  5. ‘やぶきた’および‘べにひかり’の検定結果から,本検定法における 5%水準の有意性を検出するために必要な葉数は,4~5枚以上である(表2)。
成果の活用面・留意点
     抵抗性の判断は、おおよそ接種後10~14日に行のが、‘やぶきた’を標準品種として観察し、標準品種での病班の拡大が十分となった時点で判定を行う必要がある。
図表1 227646-1.gif
図表2 227646-2.gif
図表3 227646-3.gif
カテゴリ 育種 簡易検定法 省力化 炭疽病 抵抗性 抵抗性検定 品種

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