| タイトル |
ラドン濃度を指標とした不飽和浸透流の飽和度の解析法 |
| 担当機関 |
農業工学研究所 |
| 研究期間 |
1994~1996 |
| 研究担当者 |
企連)
今泉眞之
小前隆美(現
濱田浩正
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| 発行年度 |
1997 |
| 要約 |
従来のラドン濃度を指標とした地下水の解析法は飽和流を前提とし、適用範囲が限られていた。本解析法は、土壌の飽和度の低下に伴い水中のラドン濃度が低下する現象に着目し、ラドン濃度を指標とした解析法の適用範囲を不飽和浸透流にまで拡大した。
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| 背景・ねらい |
近年、地下水汚染が拡大し、量だけでなく質までが管理の対象となる。そのため、水移動の実態をより詳細に把握する必要があるが、現在、地下水面に到達する不飽和浸透流の存在は水位変化からしか把握できず、その飽和度は推定すらできない。そこで、ラドン濃度を指標とした不飽和浸透流の存在を確認し、その飽和度を求める方法を提示し、現地に適用して有効性を確認した。
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| 成果の内容・特徴 |
- 不飽和浸透流解析法の提案:
ラドンは地層に含まれるラジウムより土壌間隙中に供給される。地層中の水分状態が不飽和の時には、ラドン原子は液相と気相に分配され、液相中のラドン濃度と飽和度との間には図1の関係が成立する。このことから、飽和帯と不飽和帯の境界である地下水面のラドン濃度の低下率から不飽和浸透流の存在を明らかにし、その飽和度を求める方法を提示した(図2)。
- 現地への適用:
提示した方法を足柄平野の水田かんがい地帯に適用した。地下水面は、地表から約10~20mの深さのところに存在する。地質は、透水性の高いレキ層の上に透水性の低い表土が存在する。このため、レキ層は不飽和状態であることが想定された。調査は、週1回の割合で1年間実施した。得られたラドン濃度と地下水位から、水田かんがいによる浸透水の実態を7段階にわけることができた(図3)。さらに、かんがい期と非かんがい期のラドン濃度の比から、帯水層の不飽和帯の飽和度を求めた。算出された値は、表土とレキ層の透水係数の違いから妥当であると考えられ、方法の有効性が示された。
- ラドン濃度を指標とした解析法の適用範囲の拡大:
ラドン濃度を指標とした解析法の適用範囲を飽和流だけでなく不飽和流にまで拡大し、特に、かんがいによる水移動の実態をより詳細に解析できるようになった。
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| 成果の活用面・留意点 |
ラドンの測定には液体シンチレーションアナライザが必要である。
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| 図表1 |
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| 図表2 |
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| 図表3 |
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| カテゴリ |
水田
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