携帯型装置による簡易な水位測定方法

タイトル 携帯型装置による簡易な水位測定方法
担当機関 農業工学研究所
研究期間 2000~2000
研究担当者 加藤敬
丹治肇
竹村武士
蘭嘉宜
発行年度 2000
要約 超音波センサー・データロガー・ディジタルレベル・バッテリーで機器構成した携帯型装置により、水面の波立ちを考慮可能な簡易な水位測定方法を開発した。
背景・ねらい 水路の通水能評価に用いる粗度係数の算出には水面勾配の把握が必要である。水面勾配は複数地点の水位測定により求まるが、通常波立っている水面の平均的水位を正確に測定するのは困難であった。ここでは、超音波センサー・データロガー・ディジタルレベル・バッテリーで機器構成した携帯型装置により、水面の波立ちを考慮した平均的水位を測定する簡易な測定方法を開発した。本装置は携帯が容易で、水路沿いの任意個所での簡易な水位測定を可能とする。
成果の内容・特徴
  1. 測定方法
    センサーは、センサーヘッドと物体(水面)間の距離測定を行う。検出域は広がりを持つので側壁の誤検出を防ぐため、水路中央側に迫り出すように、センサーに支持棒を接続し、標尺に取付ける(図1)。標尺を水路天端に垂直支持し、水路天端のレベル測量とともに、距離aを測定する。通常、水路の水面は波立っているため、時間的に変動する距離aをデータロガー等の使用により平均化する。また、標尺の向きを変えて、距離bを測定する。水路天端を基準に、-(a-b)が求める水位である。
  2. 波立った水面の測定
    従来、水路沿いの任意個所での簡易な水位測定はレベル測量によった。この場合、波立った水面の平均的水位を捉えるよう努力されてきたが、標尺を垂直に保ちながらその下端で波立った水面の平均的位置を正確にとらえることは困難であった。
    本方法により測定した波立った水面の時系列データを図2に示す。このような状態で水面の平均的位置を標尺でとらえることは困難である。本方法では、水面の波立ちを時系列的に処理するため平均的水位の測定が可能である。なお、測定間隔による影響と比較して、測定時間が大きく影響するため、測定時間を長く取ることが望ましい(表1)。
成果の活用面・留意点 センサー検出域を確認の上、水路壁の誤検出防止のため十分な長さの支持棒を用いる必要がある。
図表1 227843-1.gif
図表2 227843-2.gif
図表3 227843-3.gif
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