鋼板を使った表面遮水工法

タイトル 鋼板を使った表面遮水工法
担当機関 農業工学研究所
研究期間 2000~2000
研究担当者 長束勇
直江次男
藤本直也
発行年度 2000
要約 鋼板を使った表面遮水工法は、ため池等の農業用貯水施設の上流斜面や池底に遮水材料として鋼板を設置する工法であり、遮水性と耐久性の向上により建設総コストの低減が図れる。
背景・ねらい ため池等の農業用貯水施設の漏水防止工法として刃金土による遮水工法が採用しにくい場合には、アスファルトコンクリートや高分子系遮水シート等の人工材料を堤体の上流斜面に配置した表面遮水壁型工が多く採用されている。しかし、比較的早い時期に改修が必要となる場合があることなどから、耐久性が高く維持管理費の低減が求められる。
このため、土木・建築等の分野で広く使用され、かつ強度が期待できる鋼板を利用した表面遮水壁型工の可能性を検討する。
成果の内容・特徴
  1. スチール表面遮水工の構造
    マグネシウムが添加された特殊メッキで表面処理された鋼板(板厚1.2mm)を箱形に加工した鋼板パネル(図1)を用い、貯水施設の斜面及び池底に敷き均した砕石基礎の上に設置する構造である。
    また、鋼板の接合部(リブ)には、両方の鋼板にくぼみを付け止水ゴムを挟み、止水ゴムの上下をプレス接合するとともに、弾性シーリング材を充填したリブキャップにより遮水性能を確保する構造である(図2)。
  2. スチール表面遮水工の特徴
    1)特殊めっきで表面処理された鋼材を使用し、鋼板と鋼板を機械的に接合することで異種金属接触腐食を防止することにより、耐久性の向上が期待できる。
    2)伸縮部には、パネルを波形に加工した伸縮継手を設置することにより、温度変化にともなう熱応力の緩和が期待できる。
    3)単位面積当たりの漏水量を10-6cm3/(s・cm2)オーダーまで低下できることを試験池で確認した(図3)。
成果の活用面・留意点 本工法の地震時における安定性・遮水性能の検討が必要である。
図表1 227860-1.gif
図表2 227860-2.gif
図表3 227860-3.gif
カテゴリ 加工 コスト

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