23.木炭による畑地かんがい用水の浄化

タイトル 23.木炭による畑地かんがい用水の浄化
研究期間 2000~2002
研究担当者 山岡 賢
凌 祥之
齋藤孝則
発行年度 2002
要約 畑地かんがい用水を木炭槽に通すと、浮遊物質(SS)が除去される。SS除去に伴い化学的酸素要求量(COD)も除去されるが、溶存態CODは除去されない。SS除去率50%以上を得るのに、この木炭槽での滞留時間は2h程度必要である。農業工学研究所・農地整備部・畑整備研究室
背景・ねらい 末端の畑地かんがい施設は、小口径の管による配水や小孔からの散水等を行うため、かんがい用水の水質汚濁の進行によって目詰まりの発生が懸念される。一方、木炭は、多孔体であり水質浄化効果が期待されるとともに、雑木や間伐材等から生産可能であり、その利用は地域の未利用資源の有効活用につながる。
 これらのことから、本研究では木炭による畑地かんがい用水の浄化の適用性を検討した。
成果の内容・特徴 本研究では、4タイプ(水平流、下降流、上向流及び散水ろ床(図1及び図2参照))のベンチスケール模型を作成し、広葉樹(椎等)から生産された木炭(比表面積は295m2g-1)を50~5mmの粒度に調整して用い、所内の畑地かんがい用貯水池の用水を原水として水質浄化効果を調査したところ、次の結果を得た。
  1. 木炭槽の滞留時間を約2.5hとして模型を運転すると、散水ろ床タイプを除き、プランクトンなどのSSを運転開始後約4カ月間平均で約60%除去した。散水ろ床タイプの除去率は、約38%と他のタイプに比べて小さかった(図3参照)。また、運転開始5カ月後以降、各模型の水質浄化効果は低下した。

  2. 若干のCODの除去効果が見られたが、その際でも溶存態CODは全く除去されなかった。


  3. 約5ヵ月間の浄化実験を実施した後、模型内の無機性堆積物量を測定したところ図4のとおりであった。水質調査結果では、水平流、下降流及び上向流の3タイプに大きな差異は見られなかったが、模型内の堆積物によると上向流模型が木炭槽及びその下流に堆積物が少なく、他のタイプに比べて水質浄化に有利と考えられた。


  4. 上向流模型での木炭槽の滞留時間と模型運転後4ヵ月間の平均のSS除去率及び透視度の差の関係を見ると、図5のとおりである。図5によると、例えばSS除去率50%以上を得るのに、木炭槽の滞留時間を2h程度必要である。



成果の活用面・留意点 本結果は,木炭による水質浄化装置の設計の参考となるデータを提供する。

カテゴリ 未利用資源

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる