19.懸濁液の電導度計測を用いた粉炭の性能評価法

タイトル 19.懸濁液の電導度計測を用いた粉炭の性能評価法
研究期間 2002~2004
研究担当者 大井節男
発行年度 2003
要約  炭の性能は電導度測定による炭化度で簡易的に判定できる。粉炭の電導度測定では接触点抵抗が大きく、不安定であるため、懸濁液中で粉炭電導度を測る方法を開発した。この等電導度点を見つける測定法は、粉炭電導度と炭化温度との関係を良く再現する。
背景・ねらい  有機性廃棄物の炭化による再利用が進められ、その炭化の程度を簡易的に知る方法が求められている。その方法の1つとして電導度から炭化度を推定する試みがなされてきたが、それは固形炭に限られ、粉炭の電導度測定は困難であるとされてきた。本研究では、粉炭電導度を決めるために、粉炭を異なる電導度の溶液に懸濁させて等電導度点を見つける方法を提案する。さらに、それを活性炭や杉オガクズ粉炭に適用し、その方法の有効性を示すとともに、同一材料の板炭や乾燥粉炭の測定値と比較してその適用条件を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1.  粉炭は、チッソガス中で5℃/minの昇温速度、所定温度1時間保持し作成した。この粉炭10gを200mlの蒸留水に懸濁させ、NaCl溶液を用いて電導度調整をした。電導度計測は、恒温水槽中で電導度計(3kHz)を用いて行い、水中スターラーで15分攪拌後、界面沈降をさせ沈降体積が100mlの時、上澄み(溶液)電導度σと沈殿(懸濁液)電導度σ*とを測定した(図1)。図2に活性炭の相対電導度(σ*/σ)の変化を示す。相対電導度1の点が等電動度点であり、粉炭と溶液との電導度が等しくなる。
    なお、図中の曲線は細孔を考慮したMaxwell式であり、実測との一致は良い。また、懸濁液の体積分率と相対電導度とはほぼ直線関係となる(図3)。
  2.  杉オガクズ粉炭と活性炭電導度の炭化温度による変化を図4、図5に示す。電導度は炭化温度550~750℃で数オーダーの変化を示すが、懸濁液の等電導度点から得た測定値は乾燥粉炭のインピーダンス測定法での値よりその変化がかなり小さい。これは、懸濁液中では粒子の表面荷電による電導度増加があり、それが低濃度溶液で顕著となるためである。しかし、安定した測定値は懸濁液中でしか得られない。一方、同じ杉材の乾燥粉炭と板炭のインピーダンス測定法による結果を図6に示す。板炭は粉炭より接触点抵抗が小さいため電導度は10倍程度高くなっている。

成果の活用面・留意点
 懸濁液の電導度から粒子電導度を決定する本法では表面電導効果を除けない。本法と乾燥粉炭のインピーダンス測定とを併用することが望ましい。



図表1 227967-1.gif
図表2 227967-2.gif
図表3 227967-3.gif
図表4 227967-4.gif
図表5 227967-5.gif
図表6 227967-6.gif
カテゴリ 乾燥 評価法

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