リサイクルポーラスコンクリートの強度、微量成分溶出及び植生制御機能の解明

タイトル リサイクルポーラスコンクリートの強度、微量成分溶出及び植生制御機能の解明
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所
研究期間 2002~2006
研究担当者 向後雄二
浅野勇
林田洋一
発行年度 2006
要約  コンクリート廃材を利用したポーラスコンクリート(POC)の配合方法、強度予測手法、POCからの微量溶出成分の定量化、植生制御能力の検証、現場における品質管理方法の検討を行った結果、POCは低コストのリサイクル材料として現場適用可能であることを確認した。
キーワード ポーラスコンクリート、圧縮強度、配合、植生、締固め
背景・ねらい  1960年以前に建設された農業用コンクリート施設は,今後10~20年で耐用年数を迎え,改修・更新が必要となる.改修・更新時に発生する建設廃棄物をリサイクルすることは,省資源化及び環境保全を進める上で極めて重要である。本研究では、コンクリート廃材を利用したポーラスコンクリートの配合・施工方法を開発し、ポーラスコンクリートを水路、農道などの農業施設に再利用する技術を開発する。
成果の内容・特徴
  1. POCの圧縮強度を配合時に予測できる予測式を提案した。予測値と強度試験値の相対誤差はほぼ±10%以内であった。予測式を用いることにより、構造物の強度に合わせた配合を簡易行うことができる(図1)。
  2. POCの応力ひずみ曲線と空隙率の関係を求めた.その結果、応力歪み曲線は供試体の空隙率が増すほどピーク強度以降の軟化挙動が緩やかであることが分かった(図2)。
  3. POCから溶出する微量成分を求める溶出試験を行った。その結果、高炉セメントを使用し、初期養生を十分行えば、有害物質の溶出は無いことを確認した。
  4. 空隙率、覆土厚、POC厚を変化させた12区画の植生試験区を造成し、POCによる植生制御が可能であるか実験を行った。その結果、覆土厚を制御することにより植生を制御可能であることが明らかになった。(写真1)
  5. ポーラスコンクリートのワーカビリティを判定する現場試験として、(1)ペーストの相対フロー試験,(2)使い捨て型枠及びこて型バイブレータを用いた締固め及び沈下量測定試験,(3)供試体の底部閉塞試験を開発した。これらの試験は,特殊な試験装置が不要であり,現場で簡易に試験を行うことが可能である。(図3)
成果の活用面・留意点
  1. 本研究で対象としたコンクリート廃材の粒径は5-20mmである。この粒径を超える骨材を用いた場合には注意が必要である。
図表1 228119-1.gif
図表2 228119-2.gif
図表3 228119-3.jpg
図表4 228119-4.jpg
カテゴリ 低コスト

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