コンティンジェント評価法を用いた農山村環境に関する教育機能と保全価値の評価

タイトル コンティンジェント評価法を用いた農山村環境に関する教育機能と保全価値の評価
担当機関 農業総合研究所
研究期間 1991~1992
研究担当者
発行年度 1992
要約 コンティンジェント評価法を用いて,山村留学と農山村の環境保全価値に関する経済評価を行うことにより,都会の小中学校の父母は,農山村の環境教育機能と自然環境とを高く評価していることを定量的に明らかにした。
背景・ねらい 農山村の教育・文化的機能について,定性的議論は行われてきたが,定量的議論は殆ど行われ
て来なかった。そこで,本研究は,山村留学参加父母及び一般の父母に対して,農山村の環境
保全についての考え方を調査し,コンティンジェント評価法を適用して,農山村の環境教育機
能と自然環境価値を経済的・定量的に評価する。
成果の内容・特徴
  1. 山村留学の希望地の比較
    都会の父母は自然さえあれば子供の環境教育に十分であると考えているのではなく,自然のな
    かで,自然と人との営みを経験することこそが重要であると考えている
    (表1)。 

  2. 農山村の環境教育機能の経済的評価
    山村留学のために支払ってもよいとする最大参加費用は,山村留学生の父母が平均111.7万円,
    自然体験活動に参加させた父母が77.8万円,北区の父母が62.1万円であった。なお,山村留学
    のための支払意志額は,調査集団の年平均所得の,各々10.6%,8.1%,7.3%を占めている
    (表2)。
  3. 農山村の環境保全への支払意志額
    長野県八坂村で農山村自然体験活動をおこなった父兄183名について,同地域を保全するための
    自然環境保全基金の年間支払意志額について調査したところ,平均で27,870円という分析結果
    を得た。
成果の活用面・留意点 一般の都会の父兄は,農山村の伝統的生産・生活様式に高い教育的・文化的価値を与えている
ことが明らかになったので,伝統的農山村の維持や環境保全型農業の確立のための補助金に対
して,国民的コンセンサスが与えられることへの傍証と読める。
図表1 228260-1.gif
図表2 228260-2.gif
カテゴリ 評価法

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