タイトル |
若手基幹的農業従事者の存在形態 |
担当機関 |
農業総合研究所 |
研究期間 |
1993~1994 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1994 |
要約 |
農業センサスデータにより、ほとんどの市町村で若手基幹的農業従事者がいなくなっていること、若手の基幹的従事者は特産物があり1戸当たり農業所得が高い地域に多く存在すること等を明らかにした。
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背景・ねらい |
これからの農業の担い手である39歳以下の若手基幹的農業従事者は大きく減少してきている一方、多数存在しているところもあり、市町村によってばらつきが大きい。本研究の目的は、農業センサスの市町村データを用いて、市町村ごとの若手基幹的農業従事者の分布の状況とその要因を相関分析により検討することである。
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成果の内容・特徴 |
- 市町村の若手基幹的農業従事者の分布状況(都府県)をみると、100戸当たりの若手基幹的農業従事者数が1人から2人のところをピークとした対数正規分布になっており、ほとんどの市町村で若手基幹的農業従事者がいなくなっている(図1)。
- 若手基幹的農業従事者が多く存在している市町村を具体的にみてみると、熊本県八代平野、愛知県渥美半島等、野菜等の特産物があり、1戸当たりの農業所得がきわめて高い地域である(表1)。また、基幹的農業従事者が増えている市町村をみると、若手基幹的農業従事者が多い地域のほかに関東の大都市部があげられる。
- 市町村データから100戸当たりの若手基幹的農業従事者数と他の農業の指標との相関を計算したところ、1戸当たりの農業所得との相関が正でありその相関係数はきわめて高くなっているのに対し、市町村の農業粗生産額に占める米のウエイトとは負の相関となっている(表2)。
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成果の活用面・留意点 |
農業センサスについては、平均値を用いた分析が多いが、このような市町村データからその分布状況及び特徴的な市町村の抽出をして分析する手法は、活用範囲が広いものと考えられる。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
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