農業労働供給構造の推計

タイトル 農業労働供給構造の推計
担当機関 農業総合研究所
研究期間 1994~1994
研究担当者
発行年度 1994
要約 農家世帯員の相互関係を考慮した農業労働供給モデルを構築し、「農家経済調査報告」の個票データを用いてモデルの計測を行い、農家世帯員の就業行動は相互に密接に関連していることを明らかにした。
背景・ねらい 就業行動における農家世帯員間の相互関係は、現在及び過去の農業就業構造を形成する上で重要な役割を果たしてきたと考えられる。しかし、こうした点を明示的に取り上げ、農家の労働供給メカニズムを分析した研究事例はきわめて少ない。本研究の目的は、農家世帯員間の相互関係を明示的に考慮した労働供給モデルを構築し、農家の労働供給メカニズムの特質を明らかにするとともに、農業労働力の将来需給について見通しを提示することである。
成果の内容・特徴
  1. 農家世帯員をその就業経験に注意を払いつつ世代ごとに分類し、それぞれの就業行動の特質を明らかにした。また、「農家経済調査」の個票データを用いて農家の労働供給関数の推計を行った。
  2. 農家世帯員の就業行動は、密接に関連している。すなわち、青壮年男子の農業労働供給は女子のそれと代替関係にある。一方、夫婦間の関係は補完関係にある。
  3. このような柔軟な労働供給システムにより、戦後の農業労働力の減少のある部分は、女子ないし高齢者によって代替されてきた。
  4. しかしながら、農業労働力は今後10ないし15年のうちに急速な減少を示すであろう。減少は社会的異動によってもたらされるものではなく、昭和一ケタ生まれ世代の引退による自然減によるものである。そして、高齢者の核労働力に対する代替機能は期待できないであろう。
成果の活用面・留意点 農業労働力需給予測の際に必要な基礎的な情報及び予測手法を提供する。
(表1)
図表1 228326-1.gif
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