農村高齢者福祉施設・サービスの分布とJAの取り組み

タイトル 農村高齢者福祉施設・サービスの分布とJAの取り組み
担当機関 農業総合研究所
研究期間 1999~2002
研究担当者
発行年度 1999
要約 農業地域類型別には,在宅福祉施設・サービスの資源賦存量は山寄りほど高く,在宅保健施設は逆に都市寄りほど高い。農村地帯の福祉事業の担い手として,診療所+特養という複合体,平地農村の規模の大きいJAの取り組みが重要である。
背景・ねらい 高齢化が急速に進む農村地域社会の安定と活性化にとって,高齢者の「生き甲斐」づくり及び要介護者への福祉の増進は重要である。それに対し,本情報は,全国的視点から高齢者福祉資源の賦存状況と福祉部門に参入しつつあるJAの取り組み状況を提示する。
成果の内容・特徴
  1. 農業地域類型別にみた高齢者保健福祉施設・サービスの資源賦存量は,保健(看護・リハビリ等)と福祉(生活行動の支援)とで対称的である(表1)。在宅福祉施設・サービスの資源賦存量は山寄りの地域ほど高いのに対し,在宅保健施設(ここでは老人保健施設)の賦存量は逆に都市寄りの地域ほど高い。この地域差を生む条件として,医療資源の賦存状況,地価水準,労働市場,家族形態等が考えられる。
  2. 病院・診療所が老人保健施設や特別養護老人ホームを事実上併営する「保健・医療・福祉複合体」が保健・福祉分野で台頭している(特養ホームの3割を占める)。その中で,診療所+特養形態は地方小都市や農山村地域において重要な位置を占めている(表2)。
  3. JAの福祉への取り組みが多く見られるのは,組織が大規模で職員を配置する余裕があり,また在宅ケアを事業化する上で競争相手が比較的少なく,かつ地形が平地のため不効率でない農村地帯である(表3)。
成果の活用面・留意点 本情報は,高齢者福祉施設を核とした農村活性化方策を検討する際に活用しうる。
農村における在宅福祉施設・サービスの資源賦存量を評価するに当たっては,高齢者に占める要介護者の比率が都市よりも農村地域で高いことを勘案する必要がある。
図表1 228461-1.gif
図表2 228461-2.gif
図表3 228461-3.gif
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