| タイトル |
温州みかんの棚仕立て隔年片側交互結実法による管理作業時間の短縮 |
| 担当機関 |
四国農業試験場 |
| 研究期間 |
1997~1997 |
| 研究担当者 |
清水徳朗
瀧下文孝
内田誠
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| 発行年度 |
1997 |
| 要約 |
〔要約〕1列植えで樹形を柵仕立てにしている温州みかん(杉山温州)に対し隔年に樹冠の片側だけ結実させ,残り反対側は強剪定・全摘果剤散布という栽培法を取り入れることにより,果実品質は大差なく,収量は8割程度に低下するが管理作業時間を6割程度に減少させうる。
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| 成果の内容・特徴 |
- 柵仕立て片側交互結実樹の1樹あたり収量は,開心自然形で慣行的に結実させる場合の6~7割程度であるが,栽植本数の関係から10aあたりでは慣行法の7~8割程度になる。また,連年安定生産性については慣行法と大差ない(表1)。
- 果実品質のうち糖度は全摘果剤を使わないと低下し,かえって品質として劣ることになるが,全摘果剤を使用することで慣行法と大差なくなる(表1)。
- 柵仕立て片側結実法の場合,剪定が極めて楽になり,作業時間は慣行法の2割程度に減少する(表2)。
- 摘果作業は樹冠の片側を全摘果剤を用いて行うため省力化が図られ,薬散時間も含めて摘果に要する時間は慣行法の1割程度である(表2)。
- 収穫作業時間は片側結実法によってやや短縮されるが,むしろ作業能率は劣る。剪定,摘果,収穫の全作業時間は片側交互結実法では慣行法の約6割ですむ(表2)。
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| 成果の活用面・留意点 |
〔成果の活用面・留意点〕
- 本成果は隔年結実性の強いカンキツ類に適用可能と考えられるが,大果生産を目的にする場合には使えない。また,無摘果にした場合は正品果率は劣る。なお,管理作業上1列植えが好ましい。
- 管理作業が単純で機械的となり,特殊技術・技能がいらず誰でも作業しうるものとなる。剪定の作業時間は剪定鋏でなく,機械を用いることによりさらに短縮されよう。また,収穫作業能率を上げるためには,柵仕立ての樹冠幅をせばめたり,内部果実は無理に収穫しないことで対処しうる。
- 品種系統間による適否についてはさらに検討する必要がある。
〔その他〕研究課題名:傾斜地大規模カンキツ作における快適省力・高品質生産システムの確立(高品質安定生産のためのマルチ栽培法及び結実法の改良と適用)予算区分 :実用化促進(地域総合)研究期間 :平成9年度(平成5年~9年)研究担当者:内田誠・瀧下文孝・清水徳朗発表論文等:なし
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| 図表1 |
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| 図表2 |
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| カテゴリ |
温州みかん
傾斜地
省力化
品種
その他のかんきつ
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