農家満足度調査を利用した農業技術評価 香川農試

タイトル 農家満足度調査を利用した農業技術評価 香川農試
担当機関 香川県農業試験場
研究期間 1998~1999
研究担当者 岡崎 力(満濃分場)
大西智司
発行年度 1998
要約 農業技術の評価として、実現度と期待度(偏相関係数)の観点から農家満足度調査の利用を検討した。この評価法を簡易自走式茶管理機に適用すると要改善項目が4項目あることが定量的・視覚的に明らかとなり、今後の技術改善の参考となる。
背景・ねらい 農業技術が普及する原因はいろいろある。「農家満足度」もその重要な要素である。技術が広く普及した原因、農家が導入して満足している内容を深く調査・分析することが必要である。
そこで簡易自走式茶管理機(写真1)を対象に農家満足度アンケート調査(7段階評価、図1)を実施し、「実現度」=満足項目の評価(平均スコア)と「期待度」=総合満足度との関連度(偏相関係数)の観点から、農家満足度を視点とした評価手法を検討する。
 
成果の内容・特徴
  1. この管理機の長所である「必要人数(一人で作業が可能)」が期待度・実現度ともに高いほか、「操作性」「大きさ」「整枝精度」が優等項目として読み取れる。
  2. 農家の期待度に対しこの機械の実現度が低い項目として、「価格」「トラブル時の体制」「走行安定性」「燃費」が要改善項目として挙げられる。
  3. 農家の期待度はあまり高くもなく、実現度も低い要注意項目としては、「整備の手間」「部品の値段」「重さ」「作業時間」である。将来、期待が高まれば要改善項目となるので、農家の不満に注意しておく必要がある。
  4. 農家満足度ポートフォリオ分析(図2)から以下の点が定量的・視覚的に明らかとなり、技術開発・改良時の品質機能についての「優先順位」を決めたり、「コスト配分(資源配分)」を決めるのに役立つ。
      ・新技術のどの機能項目が、全体の満足度に効果を及ぼしているか
      ・農家からみて、どこをよりよくすればより満足度を増すことができるか
      ・あまり改善しなくてもよい機能項目は何か(期待度の低い項目)
      ・直ちに改善したらよい項目は何か
      ・全体の満足度にあまり影響しない項目は何か
成果の活用面・留意点 この評価方法は偏相関係数が計算できれば他の技術にも適用できる。
図表1 228654-1.jpg
図表2 228654-2.jpg
図表3 228654-3.jpg
カテゴリ コスト 評価法

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