タイトル |
早掘りカンショウイルスフリー苗の効率的な増殖方法 高知農技セ |
担当機関 |
高知県農業技術センター |
研究期間 |
1997~1998 |
研究担当者 |
島村泰秀
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発行年度 |
1998 |
要約 |
12月から定植を始める早掘りカンソョウイルスフリー苗の増殖は、本圃10a当たり、育苗圃を約1.5a準備するとともに、ポット苗を60本入手しこの苗を3節に調整して育苗圃に植えつける。8月中旬頃から増殖を始めると、必要な苗を生産できる。高知県農業技術センター・作物園芸部・園芸システム科
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背景・ねらい |
本県の特産野菜である早掘りカンショの8~12月におけるウイルスフリー苗の増殖を対象として、養液栽培、土耕栽培、挿し苗の大きさ、栽植密度等を検討し、効率的な苗の生産技術を見出す。
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成果の内容・特徴 |
夏期にウイルスフリー苗を増殖する場合には、養液栽培よりも土耕栽培が適当であり、次のようにハウス内で育苗するとポット苗の時期から4か月程度で必要な苗数が確保できる。
- 本圃10a当たり、育苗圃を1.5a準備し、元肥施用量はa当たりチッソ、リンサン、カリとも1kgとする。
- 畝幅は3mとし、栽植密度は株間36c面、条間14cm、1㎡当たり20株程度とする。育苗の当初に6節のポット苗を本圃10a当たり60本入手し、この苗を3節に調整して育苗圃に植えつける。
- 第1回自の刈り取りは挿し苗後20日前後で行い、2回目以降は25~35節程度になったとき、側枝の基部3節程度を残し、蔓を刈り取るc刈り取った蔓は3節(表1)の長さに調整し当初の挿し苗に追加して育苗圃に植えつける(表2)。追肥は蔓を刈り取るごとにa当たり1kgを蔓の刈り取り直後とその10~15日後の2回に分けて施用する。
このような作業を8月中旬頃から始め、4か月に4回程度繰り返して増殖用親蔓を増加させることにより、12月中旬には本圃10a当たりに必要な3,900本のフリー苗を生産することができる(図1)。
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成果の活用面・留意点 |
- 盛夏期には、挿し苗後7日程度黒寒冷紗で覆いをしてやると活着が早い。また地温が20℃以下になると生育が鈍くなる。
- 温度管理は夜間10℃以上、昼間30℃程度を目標とする。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
育苗
温度管理
かんしょ
栽培技術
養液栽培
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