温州みかん「愛媛中生」の隔年交互結実栽培による高品質果実生産

タイトル 温州みかん「愛媛中生」の隔年交互結実栽培による高品質果実生産
担当機関 愛媛県立果樹試験場
研究期間 1997~1999
研究担当者 井上久雄
加美 豊
藤井栄一
藤原文孝
発行年度 1999
要約  愛媛中生の若木は夏枝を結果母枝にし、隔年で結実させると多雨年でも、高品質果実が生産できる。生産年の摘果は8月下旬から9月中旬に行うと正品率が向上する。遊休年の春に強剪定し、夏に春枝の刈り込み剪定を行うと、葉数が増加し、徒長的な夏枝の発生が少なく、樹の縮小化が図れる。
背景・ねらい
隔年結果性の強い愛媛中生若木の高品質安定生産及び省力的栽培管理技術を確立する。
成果の内容・特徴
  1. 遊休樹作りは着果の多い年の夏に全摘果と軽い剪定を行い、夏枝を発生させる。生産年は無剪定とし、摘果は8月下旬から9月中旬頃に小玉及び大玉果を除去すると、正品率が高く、収益性が向上する(表1)。
  2. 夏枝を結果母枝とした隔年栽培は慣行栽培に比べ、着色が優れ、浮皮の発生が少なく、糖度が1以上高く、高品質な果実となる(表2)。
  3. 遊休年の剪定は、春(3月)に前年の春枝を切り返す強剪定を行い、夏(7月中旬頃)に当年に発生した春枝を植木用大鋏で1/3程度刈り込む剪定を行うと、夏枝の発生が多く葉数が増加し、さらに徒長的な夏枝の発生が少なく、樹の縮小化が図れる(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. 愛媛中生温州若木において、気象に左右されない高品質果実生産技術として活用できる。また、園地を二分し交互に結実させると、慣行栽培に比べ正品率が高く、安定した収量が得られる。さらに、隔年結果性の強い品種の高品質生産技術として応用が可能と思われる。なお、夏期にハモグリガの防除を3~4回行い、健全な夏葉にする必要がある。

図表1 228773-1.jpg
図表2 228773-2.jpg
図表3 228773-3.jpg
カテゴリ 病害虫 温州みかん 高品質生産技術 栽培技術 品種 防除

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