傾斜地カンキツ園における地下水流動予測と防災対策箇所の効果的推定法

タイトル 傾斜地カンキツ園における地下水流動予測と防災対策箇所の効果的推定法
担当機関 四国農業試験場
研究期間 2000~2002
研究担当者 吉川弘恭
吉迫 宏
川本 治
中尾誠司
長谷川美典
島崎昌彦
発行年度 2000
要約 カンキツ園における地下水流動を,傾斜地の複雑地形に対応して,高精度に予測できる手法を開発した。これにより,地下水排除工の最適施工箇所の推定が可能となり,防災機能を付加した高機能園内作業道の設置を行える。
背景・ねらい
傾斜地域では,降雨による土砂流出が著しく,災害の発生が懸念される。園地の保全や流域の国土保全機能の維持・向上を図る上で,傾斜地城,特に園地における作業道周辺斜面からの表層土砂流出を的確に予測し,合理的な対策を立案することが重要である。そこで,作業道周辺斜面における地下水流動を予測し,園地における土砂流出軽減技術を検討するための防災対策指標の効果的決定手法を開発する。
成果の内容・特徴
  1. 傾斜地カンキツ園地において数値地形データを用いて高精度三次元メッシュを自動発生できる(図1)。発生した三次元メッシュ(図2)は平面寸法1m×1m,深度方向最小寸法0.5mであり,傾斜地の複雑地形に対応した高精度データを扱うことが可能となる。
  2. 傾斜地の複雑地形に対応して豪雨時の地下水流動(図3)を予測するプログラムを開発した(Windows上でFortran及びCを使用)。予測の際には三次元メッシュに加えて境界条件及び透水係数データを使用する。パソコン(CPU
    AMD-K6-2 プロセッサ 500MHz)により,約30000点のデータを約12分で処理でき,効率的な予測が可能となる。
  3. 地下水流動の予測結果をもとにして,地下水の上昇流の発生箇所から地下水排除工を重点的に施工する箇所を推定できる(図4)。
成果の活用面・留意点
  1. 豪雨時のみ地下水が出現し,平常時には地下水の見られない傾斜地カンキツ園の作業道周辺斜面の防災対策に用いることができる。

図表1 228831-1.jpg
図表2 228831-2.jpg
図表3 228831-3.jpg
図表4 228831-4.jpg
カテゴリ 傾斜地 その他のかんきつ

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