普通期水稲の疎植栽培が生産費低減に及ぼす効果

タイトル 普通期水稲の疎植栽培が生産費低減に及ぼす効果
担当機関 愛媛県農業試験場
研究期間 1999~2000
研究担当者 杉山英治
川崎哲郎
大野高資
発行年度 2000
要約 普通期の水稲稚苗移植栽培で株間を慣行の2倍に広げた疎植栽培は、苗箱数が半分になり、播種・育苗関連の作業時間は35~41%減、総作業時間でも8~11%省力できるため、生産費は8%程度削減でき、収量はほとんど差がない。
背景・ねらい
水稲の稚苗移植栽培において、品種‘こいごころ’を用い、植付株間を慣行の2倍に広げた疎植栽培体系を場内ほ場で実証し、作業時間、収量、生産費および収益性を調査することにより、疎植栽培が生産コスト低減に及ぼす効果を明らかにする。
なお、移植時期を6月上旬と中旬の2作型として試験を実施した。
成果の内容・特徴
  1. 疎植栽培では、必要苗箱数が半分になることから、播種・育苗に要する作業時間を慣行栽培より35~41%削減できる。また、総作業時間は慣行栽培に比べると8~11%の省力となる(表1)。
  2. 物財費に労働費を加えた疎植栽培の生産費は慣行栽培より8%程度少なく、収量は慣行栽培とほとんど差がないため、試算所得はやや多い(表2)。
  3. 疎植栽培において育苗に要する資材費と労働費見積額の合計は慣行栽培の53%になる(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. 西南暖地の平坦地域に適用できる技術であるが、品種によっては収量が低下することもあり得る。
  2. 早期栽培での適応性、さらには、箱施用農薬の本田での効果、施肥量などについては、さらに検討すべき課題である。
  3. 市販田植機でも株間を25cm程度までは拡大できるが、さらに疎植にする場合は、苗送部と植付爪を改良する必要がある。

図表1 228835-1.jpg
図表2 228835-2.jpg
図表3 228835-3.jpg
カテゴリ 病害虫 育苗 コスト 栽培体系 水稲 施肥 農薬 播種 品種

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