VA菌根菌の共生率を高める培土の条件と共生がキュウリの収量に及ぼす影響

タイトル VA菌根菌の共生率を高める培土の条件と共生がキュウリの収量に及ぼす影響
担当機関 高知県農業技術センター
研究期間 1999~2000
研究担当者 恒石義一
松岡俊二
発行年度 2000
要約 キュウリ台木‘スーパー雲竜’に対するVA菌根菌の共生率は、リン酸施肥量を減じて有効態リン酸を少なくするか、培土にパーライトやイソライトを混入すると高まる。また、VA菌根菌を共生させてもキュウリの収量は必ずしも向上しない。
背景・ねらい
土壌改良を目的とした多種多様な微生物資材が流通している中で、VA菌根菌資材が微生物資材として初めて地力増進法で定める土壌改良資材として指定された。そこで、VA菌根菌の共生率を高めるための育苗培土の条件を明らかにするとともに、VA菌根菌の共生がキュウリの収量に及ぼす影響について検討する。
成果の内容・特徴
  1. キュウリ台木‘スーパー雲竜’に対するVA菌根菌の共生率は、供試培土が同じ場合では、リン酸施肥量を減じて有効態(トルオーグ)リン酸含有量を少なくした方が高まる(表1)。
  2. リン酸施肥量が同等の場合、共生率は原土に混入する土壌改良資材の種類によって異なり、バーク堆肥やバーミキュライトよりもパーライトやイソライトを使用することにより共生率が高まった。また、土壌改良資材の混入割合が10:1~2:1の範囲では物理性の変化は認められるものの、共生率に差は認められない(表2)。
  3. キュウリ(台木:‘スーパー雲竜’、穂木:‘シャープ1’)にVA菌根菌を共生させた場合、キュウリのリン酸吸収量は、ほぼ同等か増加する傾向が認められた。また、上品収量は向上する場合もみられるが年次による変動がみられ、共生率が高くても必ずしも収量は向上しない(図1)。
成果の活用面・留意点
  1. 培土中の有効態リン酸含有量が少なすぎるとリン酸欠乏により生育が抑制されることがあるので注意する。

図表1 228856-1.jpg
図表2 228856-2.jpg
図表3 228856-3.jpg
カテゴリ 肥料 育苗 きゅうり 施肥 台木 土壌改良

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