促成キュウリのセル苗直接定植での基肥量半減が収量におよぼす影響

タイトル 促成キュウリのセル苗直接定植での基肥量半減が収量におよぼす影響
担当機関 徳島県立農業試験場
研究期間 2000~2000
研究担当者 坂口巧 久米洋平
発行年度 2000
要約 地域導入予定有望品種を用い ‘ゆうゆう一輝(黒)’台木を使用した場合、セル苗直接定植で基肥量を半減すると‘シャ-プ1’は収量が減少し、 ‘はるか’は収量が増加する。きゅうり品種と台木品種の適切な組み合わせにより、基肥量を減らす可能性が示唆される。
背景・ねらい
徳島県南部の促成キュウリは長期一作栽培型をとっており、栽培は8ヶ月にも及ぶ。そのため、追肥で栽培するという考え方が強い。そして現場の生産農家の圃場観察から、品種によっては基肥量を減量した場合、収量が増減する可能性が伺える。
一方、セル成型苗の導入が増加し、セル成型苗直接定植の方向へ進んでいる昨今、品種に応じた適切な基肥量の基準を明確にする必要があること、また環境保全の意味から極力基肥量を少なくしたいと
いう2つの考え方から本試験に取り組む。
成果の内容・特徴
  1. 台木を‘ゆうゆう一輝黒’を使った‘はるか’では基肥を半量にした場合、慣行施肥量区に比べ収穫累計本数・重量・上物本数が上回る。上物率は大差がない。‘シャープ1’では 基肥半量区では全ての項目で基肥慣行区を下回る。(表1、第1図)
  2. 台木を‘恋女房’にした場合。‘はるか’は基肥半量区では上物率がわずかにあるものの収量の減少が見られる。‘ZQ2’においても基肥量を半減すると上物率の向上は見られるものの、収量は減少する。
    (表2、第2図) 
成果の活用面・留意点
  1. 慣行基肥料はN 4.6、P2O5 2.6、K2O 1.4(㎏/a)である。
  2. ‘シャープ1’と‘はるか’は台木施用した‘ゆうゆう一輝黒’を用い、‘はるか’と‘ZQ2’には‘恋女房’を使用した。
  3. 今後新品種を導入するに当たり、キュウリ品種と台木品種の組み合わせ次第では、基肥料の減量が可能となる。

図表1 228886-1.jpg
図表2 228886-2.jpg
図表3 228886-3.jpg
図表4 228886-4.jpg
カテゴリ 肥料 きゅうり 栽培技術 新品種 施肥 台木 品種

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