北太平洋アカイカ流し網代替漁法の開発研究

タイトル 北太平洋アカイカ流し網代替漁法の開発研究
担当機関 遠洋水産研究所
研究期間 1991~1997
研究担当者 森 純太
谷津明彦
田中博之
発行年度 1995
要約 1993年からモラトリアムとなった北太平洋公海のアカイカ流し網漁業に替わる選択性の高い漁法開発を行った。アカイカの漁場形成機構を解明すると共に、釣り方法等の改良により商業的な採算性のある大型アカイカ釣りの漁法をほぼ確立した。
背景・ねらい アカイカはスルメイカに近縁な体重5kgを超える大型種で、世界の温帯から亜寒帯外洋域に広く分布する。1980年代には主に日本・韓国・台湾の流し網漁業で年間20~30万トン、日本の釣り漁業では約2万トンが漁獲されていた。当初スルメイカの代替資源として近海の釣り漁業により小型アカイカが漁獲されていたが、続いて沖合の流し網により大型個体が大量に漁獲され、ロール製品やソフトサキイカ等の新たな需要が定着した。しかし、主に海鳥や海産哺乳類の混獲に起因した公海流し網禁止の国連決議を受けて1992年末でモラトリアムとなった。この決議は流し網漁法を禁じたものでありアカイカの漁獲を妨げるものではない。また、アカイカの需要は高いため、流し網の代替漁法の開発が急務となった。
アカイカは大型である上に肉質が柔らかいため、従来の釣りでは腕(足)切れによる釣り落としが多い。また、流し網漁法の「面」的な漁場利用に対し釣り漁法では「点」的な操業のため、効率的な漁獲に向けて漁場探索方法を確立する必要があり、集魚も極めて重要である。そこで本研究のねらいは以下の3点に要約される。
  1. 漁場探索:広範囲な海洋観測(水温、塩分、水色、透明度、流れ)といか釣り操業の組み合わせにより、大型アカイカの釣り漁場の形成要因を解明する。
  2. 集魚:集魚灯の改良と適正化により効率的な集魚方法を確立する。
  3. 漁獲:各種釣り針、釣り機、副漁具の改良と運用方法の改善により効率的な漁獲方法を確立する。
図表1 228952-1.gif
図表2 228952-2.gif
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