遠洋水研海洋観測データベースのウェブ公開

タイトル 遠洋水研海洋観測データベースのウェブ公開
担当機関 遠洋水産研究所
研究期間 1999~2000
研究担当者 稲掛伝三
渡邊朝生
岡崎誠
発行年度 1999
要約 遠洋水産研究所で収集している海洋観測データをデータベース化し、ウェブによるオンラインでのデータ公開を開始した。1964年から1996年までの33年間に、太平洋・インド洋を中心として観測された約18万測点における各層データは、地球環境問題や異常気象現象に関する研究ならびに漁場形成機構・資源変動機構解明などの応用研究の進展に大きく寄与することが期待される。
背景・ねらい エル・ニーニョなどの全球的な気候変動は、インド洋や西部太平洋赤道域に蓄えられた熱の時空間変化(西部太平洋赤道域から東部太平洋赤道域への暖水波及など)に起因すると考えられている。同時に、これらの海域は、まぐろ類の好漁場域を形成し、地球環境問題のみならず、水産としても重要な海域である。このような海域を中心に、遠洋水産研究所では、水産高校や水産試験場等の公庁船による「まぐろ資源調査」や一般漁船、商船、海洋水産資源開発センター等に海洋観測依頼を行い、また、水産庁調査船による観測も加え、インド洋・太平洋の海洋観測データ(水温・塩分の各層データ等)の収集を1964年から行ってきた(1964年~1996年の33年間で約18万測点)。これらのデータについて、品質管理を施しデータベース化を図ってきたが、このデータベースを全世界の海洋研究者へオンラインで提供することにより、地球環境問題や水産海洋学的研究のより一層の発展に寄与することを目的とした。
成果の内容・特徴
  • 遠洋水産研究所のホームページ(http://www.enyo.affrc.go.jp→http://fsf.fra.affrc.go.jp/)内の「低緯度域研究室の紹介」中に「遠洋資料集(表層水温データ)の収集・管理」をリンクさせ、広く一般の研究者に本データベースを利用可能とした。
  • 遠洋資料集の第1ページから、本データベースの概説、データ様式の説明、データのダウンロード、本ページの履歴を見ることができる(図1、2)。
  • ダウンロード可能なデータは、公庁船(1964~95年)、太平洋熱帯域(1987~96)/インド洋(1989~96)/太平洋中・高緯度域(1990~96)における水産庁調査船・漁船・商船、海洋資源開発センター用船(1992~95)およびその他の船(1977~96)で行った海洋観測結果のうち、水温・塩分の鉛直方向(水深別)のデータである。各ファイルとも年ごとにまとめられ、測点図を画像表示し、データをダウンロードすることができる。図3に全観測点位置、図4に利用例を示した。
成果の活用面・留意点
  1. 全球的な地球観測の変動機構解明や太平洋・インド洋における遠洋漁業対象種の漁場形成・資源変動と海洋変動との関係追求などの水産海洋学的研究に活用される。
  2. このデータベースのオンライン提供は、1999年10月13日から開始した。一部、英語化されていない部分があるが、今後徐々に改良する予定である。
図表1 229118-1.gif
図表2 229118-2.gif
図表3 229118-3.gif
図表4 229118-4.gif
カテゴリ データベース

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