| タイトル |
まぐろ類の資源変動と大気/海洋長周期変動 |
| 担当機関 |
(独)水産総合研究センター 遠洋水産研究所 |
| 研究期間 |
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| 研究担当者 |
稲掛伝三
植原量行
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| 発行年度 |
2002 |
| 成果の内容・特徴 |
- まぐろ類資源の変動機構解明のための基礎研究として、大気/海洋の長周期変動とまぐろ類の資源変動との関連性を検討した。大気/海洋変動の急激な変化であるレジーム・シフトは、近年では1970年代後半、80年代末、90年代末の3回生じたとされ、プランクトン、小型浮魚類、底魚類、大型浮魚類資源の変動が報告されている。本研究では、まぐろ類の資源変動を、大気/海洋のレジーム・シフトに注目して検討した。
- 大気/海洋のレジーム・シフトのうち、70年代後半は北半球の大気/海洋変動指数に認められ、80年代末は北太平洋北部を中心とし、90年代は北太平洋北部および熱帯太平洋を中心とする指数に現れている(図1)。
- 太平洋クロマグロ、北太平洋ビンナガ、ミナミマグロ資源は70年代後半を境に減少、東部太平洋のメバチ、キハダ資源は増大した(図2)。80年代末を境に、メバチのCPUEは減少し、ビンナガは増大した。
- 各魚種の資源変動と大気/海洋変動指数との相関関係を検討した結果、温帯性まぐろ類はアリューシャン低気圧の強弱に関連するNPI等、変動の中心が北太平洋の北部域にある大気/海洋変動指数と相関が高く、熱帯性まぐろ類は南方振動指数(SOI)等、熱帯域を中心とする大気/海洋変動と有意な相関関係にあった(図3)。
- 温帯性まぐろ類では、海面水温が、産卵場では冬に低温、夏に高温、越冬場では冬に高温な年に加入量が高まり(クロマグロのみ図4に例示)、熱帯性まぐろ類では産卵場・生育場の水温が高いほど加入量が高まる関係が認められた。
- 以上のように、大気/海洋変動とまぐろ類の資源変動に統計的な相関関係を見出すことができた。このことから、
- 産卵海域の海面水温変動が仔稚魚の生残(成長速度や海域の餌料生物生産)に影響を及ぼす結果、加入量の変動をもたらす
- 越冬場の海面水温が親魚の成熟等に影響を及ぼし加入量の変動をもたらす
という仮説が提言できる。 [成果の活用面等]
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| 成果の活用面・留意点 |
- まぐろ類の資源変動機構を解明するための端緒となる研究成果が得られた。
- まぐろ類各魚種・各系群ごとに、海洋環境を取り込んだ資源量推定手法の開発が必要である。
- 産卵前の親魚生息域の水温変動が親魚に及ぼす影響、産卵期の高温化が仔稚魚の成長や生残に及ぼす影響、温帯性まぐろ類の産卵場における冬季の低温化と産卵場の海洋環境(生物生産等)との関係について調査する必要がある。
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| 図表1 |
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| 図表2 |
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| 図表3 |
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| 図表4 |
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| カテゴリ |
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