サワラ放流用種苗の中間育成における適正水温の把握

タイトル サワラ放流用種苗の中間育成における適正水温の把握
担当機関 独立行政法人水産総合研究センター
研究期間 2004~2005
研究担当者 兼松 正衛
発行年度 2004
背景・ねらい 瀬戸内海のサワラは、資源の持続的利用や回復を図るため平成14年に資源回復計画に指定され、関係各機関で漁獲規制や種苗放流の取り組みが開始された。このような状況の中で、健全な種苗の生産および効率的な中間育成技術の開発を行った。
成果の内容・特徴 愛媛県燧灘にて採捕した親魚6尾より受精卵合計38.5万粒を採卵し、ふ化仔魚32.1万尾を得た。150KL水槽へ収容し、マダイ・ヒラメの仔魚及び冷凍イカナゴを給餌して水温19℃で30日間の飼育を行った結果、平均全長46.5mmの種苗8.8万尾(生残率27.4%)を生産できた。
中間育成における適正水温を明らかにするため、陸上水槽で水温を19、22、25℃に設定し、平均全長35mmの種苗を約2,000尾ずつ収容し、放流サイズ(全長約10cm)に達するまで冷凍イカナゴを飽食量給餌して20日間飼育した。その結果、19℃区では摂餌不良で死亡する個体が多く、25℃区では共食いによる減耗が多く観察された。成長は25℃区で4.2mm/日と最も速かったが、生残率は22℃区で69.9%と最も高かった。以上の結果から、サワラの中間育成における最適飼育水温は約22℃であると考えられた。
本成果の活用により、放流サイズのサワラ種苗が安定的に生産でき、資源回復計画に則った種苗放流事業が着実に実行され、漁獲量の増大および再生産・新規加入量の増加が期待できる。
成果の活用面・留意点 本成果の活用により、放流サイズのサワラ種苗が安定的に生産でき、資源回復計画に則った種苗放流事業が着実に実行され、漁獲量の増大および再生産・新規加入量の増加が期待できる。
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図表2 229563-2.png
図表3 229563-3.png
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