秋田県産ハタハタの流通実態と品質保持技術の開発

タイトル 秋田県産ハタハタの流通実態と品質保持技術の開発
担当機関 秋田県総合食品研究所
研究期間 2003~2003
研究担当者 戸枝一喜(秋田県総合食品研究所)
船木勉 (秋田県水産振興センター)
塚本研一
発行年度 2004
背景・ねらい 近年、国産の農水産物やそれを原料とした加工品に対しての消費者の期待と需要は大きい。したがって県産水産物では特に秋田県の県民魚であるハタハタの資源は近年順調に回復しており価格もやや下降ぎみであることから、原料の品質保持によるシェルフライフの延長や新規加工品開発による高付加価値化が課題である。したがって、まずハタハタの流通実態、脂質成分等の季節変動を明らかにしその特徴を把握し、さらにハタハタの品質保持技術を確立することをねらいとした。
成果の内容・特徴
  1. 秋田県漁業協同組合北浦総括支所管内において平成14年に水揚げされた季節ハタハタについて漁協及び仲買人などからの聞き取り調査と漁協資料により分析した。その結果季節ハタハタの漁獲は短期集中型(図1)で漁獲量増加により価格低下の傾向があり、品質保持による市場供給体制の整備が必要であることを把握した。
  2. 平成15年4月~12月(7、8月を除く)に秋田県漁業調査指導船千秋丸で秋田県男鹿半島沖合において底びき網により漁獲した雄、雌のハタハタを凍結保存したものを分析した。ハタハタ魚肉の脂質含量は雄、雌ともに9月が最大であるが、産卵のため接岸し漁獲が集中する12月は低くなることを明らかにした(図2)。
  3. 秋田県男鹿市北浦地先の定置網で漁獲された3歳の完熟雌ハタハタ約150尾を10m3水槽(円形FRP)に収容して濾過海水を注水しながら約1カ月間無給餌で飼育を行った。ハタハタ品質保持技術として卵巣のゼリー状物質を品質の指標として無給餌飼育を検討した結果、2週間までは卵の品質保持は可能であった。また、卵巣のゼリー状物質は変化するものの官能的には3~5週間でも問題はなく、その実用化の可能性も示唆された。(図3)
成果の活用面・留意点
  1. ハタハタの魚肉化学成分の季節変動については脂質以外の成分変動についても明らかにし、漁獲量の多い時期にどのような成分の特徴があるか検討する。
  2. 品質保持技術は再試験を行い実用化に向けて進めて行く必要がある。
図表1 229595-1.png
図表2 229595-2.png
図表3 229595-3.png
カテゴリ 加工 季節変動 高付加価値 品質保持

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