| タイトル |
常圧過熱水蒸気を用いたホタテ加工に関する研究 |
| 担当機関 |
北海道立食品加工研究センター |
| 研究期間 |
2002~2004 |
| 研究担当者 |
阿部 茂
河野慎一
吉川修司
熊林義晃
中野敦博
長島浩二
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| 発行年度 |
2004 |
| 背景・ねらい |
本研究は食品加工における蒸煮および煮熟工程の代替として常圧過熱水蒸気(SHS)を用い、エキス損失の少ない色調の優れた高品質な加工食品の開発を行うものである。本研究ではボイルホタテの代替としてSHSを用いた場合の効果について検討を行った。
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| 成果の内容・特徴 |
- 加熱100秒後のホタテ貝柱の表面温度は煮熟で44℃、蒸煮で24℃であったが、SHS処理では70℃で加熱直後から急激な温度上昇が認められ、さらに200秒後では表面の乾燥が観察された。一方、加熱300秒後における10mm深度では煮熟で89.4℃、蒸煮で75.8℃であったが、SHS処理では47.2℃と低く、食品内部の温度上昇は緩慢であることがわかった。SHS処理は表面の急激な温度上昇と食品内部の緩慢な温度上昇にその特長を見いだすことができた。
- 煮熟および蒸煮では加熱直後にタンパク質の急激な熱変性による脱水が起きるために重量が大幅に減少する。SHS処理では内部への温度伝達が緩慢であるために熱変性が緩やかにおこり、加熱時間に比例して重量が減少する。すなわち、SHSによる歩留まり改善効果は煮熟や蒸煮とSHS処理の重量変化の交点より短時間で加熱処理が終了する場合に得られるもので、ホタテ貝柱では5分処理時で、煮熟と比較して3%の歩留まり改善効果が得られた。
- エキス損失率では煮熟が37.4%のエキス成分が流出し、蒸煮および120℃のSHSにおいてもドリップが発生するために、8.7~27.6%のエキス成分の流出が起きた。一方、150℃以上のSHS処理では発生する水分量より蒸発量が多いために、ドリップの発生はほとんど見られなかった。2および3の結果から、煮熟を対照としたホタテ貝柱のSHS処理では150℃、5分間処理が歩留まりが高く、エキス損失が抑制される条件であることが分かった。
- SHS処理を行ったホタテは「光沢がある」「食感が良い」との評価が得られた。SHS処理を行ったホタテ貝柱では特に表面付近の組織構造が変化し、処理時間の経過とともに表面の凹凸が減少し、8分間処理では約20μmの表面付近の組織収縮が観察された。これらは表面付近の急激な蒸発乾燥と熱変性により起きた現象であり、「食感が良い」は組織収縮による破断強度の増加が要因の一つになっていると考えられる。また、「光沢がある」に関しては煮熟や蒸煮では表面組織の凹凸が大きいため乱反射を起こすために光沢がなく、SHS処理では表面の凹凸が減少するために光を反射しやすくなり、結果として光沢がでていると考えられる。
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| 成果の活用面・留意点 |
図参照
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| 図表1 |
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| カテゴリ |
加工
乾燥
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