タイトル | 13年ぶりに発生した黒潮大蛇行の予測に成功 |
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担当機関 | 独立行政法人水産総合研究センター中央水産研究所 |
研究期間 | 2001~2005 |
研究担当者 |
秋山秀樹 小松幸生 清水 学 斉藤 勉 渡邊朝生 廣江 豊 |
発行年度 | 2004 |
背景・ねらい | 中央水研では、蒼鷹丸による黒潮域流動調査やその他海洋情報の収集・解析から黒潮の実態を迅速に把握するとともに、海況予測モデルによる黒潮の現況解析や中・短期予測を試行している。黒潮変動の実態を迅速に把握し、速報として公表するとともに、数ヶ月先までの海況予測技術を開発することは地域ニーズに応える重要な研究課題である。 中央ブロックでは、漁況海況予報事業の推進のため、ブロック水産業関係試験研究機関と連携し、年3回漁海況予報会議を開催し、水産資源、水産海洋等に係わる試験研究成果を活用し、沿岸・沖合漁業に関する漁況海況の調査結果等に基づいて、3~6カ月先の漁況海況を予報している。 |
成果の内容・特徴 | 黒潮の流路変動は、沿岸漁船漁業を中心とした水産業に大きな影響を及ぼすことが考えられる。我々、中央ブロック水産業関係試験研究機関は最近の黒潮の動きに注目し、流路変動の起きる時期を予測すべく、海況情報の詳細な解析を行ってきた。その結果、2004年7月前半には規模の大きな小蛇行が潮岬沖を通過し、黒潮流路に大きな変化が現れることが予測されたため、7月の漁海況予報会議で「日本南岸の黒潮は、8月にA型流路となり、12月まで持続する」という海況予報をとりまとめ、7月20日水産庁から発表した。7月後半黒潮は約13年ぶりに大蛇行流路となり、その後12月現在まで継続中であり、上記の海況予報は100%的中した。 |
成果の活用面・留意点 | 水産業関係者に海況予報情報を提供し、操業の効率化を図り、漁業経営の安定に資する。 水研センターでは、交付金プロ研で海況予測モデルの開発を開始し、海況予測手法の高度化を推進している。中央水研では、その結果を黒潮の流路変動の予測に活用している。 |
図表1 | |
図表2 | |
カテゴリ | 経営管理 |