マコガレイの小型魚を保護するための小型底びき網漁具の開発

タイトル マコガレイの小型魚を保護するための小型底びき網漁具の開発
担当機関 千葉県水産研究センター
研究期間 2000~2004
研究担当者 大畑 聡
池上直也
発行年度 2004
背景・ねらい マコガレイは、東京湾の内湾(浦安~富津)の小型底びき網漁業でスズキに次いで水揚げ量が多く、主要な水揚げ対象種になっている。しかし、最近の水揚げ量は低位で推移しており、資源管理の必要性が高くなっている。
東京湾では、夏季に全長10~12cm程度のマコガレイの小型魚が多く出現するが、時期的に網目の細かい小型底びき網のあなご網操業と重なるため、多くの小型魚が混獲されてしまい、資源保護の点から問題となっていた。
そこで、平成12年から県と漁業者共同で、あなご網で小型魚を逃がす漁具の開発を行った。
成果の内容・特徴
  • 通常網のコッドエンドに、クラゲやヒトデなどの大型生物を分離するための”仕切網”及びマコガレイの小型魚を逃がすための”グリッド”を取り付ける構造を改良網の基本型とした。(図1)
  • グリッドのバー間隔13~20mmでのマコガレイ小型魚の逃避率を調査した結果、逃避率はバー間隔が広いほど高くなった。(図2)実際の導入にあたっては、マアナゴの逃避を低く抑えつつ、混獲の多い全長10~12cmのマコガレイ小型魚を3~4割逃がすことが期待できるバー間隔15mmが適当と考えられた。
  • グリッドのバー間隔15mmの網を実際の操業で使用した結果、マコガレイの小型魚は3~4割逃避する一方、主な水揚げ対象であるマアナゴは1割以下に逃避が抑えられていた。(図3)
  • マアナゴの逃避が1割以下に抑えられたので、改良網の使用による水揚げ金額の減収は過大ではないと推測された。
成果の活用面・留意点 平成18年夏季からの導入を念頭に、これまで開発の中心として関わってきた漁業者以外への改良網の周知及び引き続き漁業者と実用化に向けた漁具の改良を行う。
図表1 229638-1.png
図表2 229638-2.png
図表3 229638-3.png
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