カンパチの種苗生産技術の開発

タイトル カンパチの種苗生産技術の開発
担当機関 鹿児島県水産技術開発センター
研究期間 2005~2007
研究担当者 外薗博人(種苗開発部)
発行年度 2005
背景・ねらい 刺身商材等として広く消費されている養殖カンパチは,これまで種苗の供給が不安定で高価な外国産の天然種苗に依存しているが,種苗生産の技術を開発することにより,種苗の安定確保と養殖コストの低減,国外からの疾病持ち込みに対する防疫対策等が図られ,養殖漁家の経営安定及び地域のカンパチ種苗供給産業の創設が可能になる。さらに,生産履歴が明らかで,安全・安心な食品の提供が可能になる。
成果の内容・特徴
  • 60m3水槽2面を使用し,飼育初期の換水についての比較試験を実施した。止水区は,試験期間を通して止水で飼育した。流水区は,飼育当初より0.2回転/日の流水で飼育し,日令2からは0.4回転/日の流水とし,試験終了まで換水を行った。その結果,試験を終了した日令7における生残率は,流水区が3.0%であるのに対し止水区は18.8%で良好な結果となった。止水区はその後日令40まで飼育したところ,平均全長38mmの種苗を13,200尾生産することができた。
  • 60m3水槽に119.9万粒を収容して,種苗量産化試験を実施した。日令2~12はL型ワムシ近大株(独立行政法人水産総合研究センター能登島栽培漁業センターから譲受)を給餌し,その後安定的に培養可能なS型ワムシを給餌した。その結果,日令8~14の生残率において,従来のS型ワムシのみの給餌飼育事例に比較して改善がみられ,L型ワムシの給餌が有効であると考察された。最終的に日令39まで飼育したところ,平均全長36mmの種苗を9,200尾生産することができた。
  • 60m3水槽に125.4万粒を収容して,種苗量産化試験を実施した。日令2~26はL型ワムシ近大株(同上)を給餌し,日令16からは安定的に培養可能なS型ワムシを給餌した。その結果,上記と同様にL型ワムシの給餌が有効であると考察された。また,この飼育事例では共食いが激化した日令16と日令25の2回,20m3水槽への選別・分槽を実施し,最終的には3水槽で飼育したところ,従来の1回の分槽より生残率が向上したものと考えられた。このラウンドでは,平均全長40mmの種苗を33,600尾生産することができた。
成果の活用面・留意点
  • 初期の止水飼育,L型ワムシの給餌及び効果的な選別・分槽で種苗の量産化が可能となる。
  • 親魚養成で卵質を向上させることや水槽を有効に利用した分槽の方法を検討する必要がある。
図表1 229734-1.gif
図表2 229734-2.gif
図表3 229734-3.gif
図表4 229734-4.gif
カテゴリ 経営管理 コスト

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