タイトル | 卵径によるマサバ・ゴマサバの種判別 |
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担当機関 | 千葉県水産総合研究センター |
研究期間 | 1955~2005 |
研究担当者 |
斉藤真美(日本NUS) 池上直也(千葉水総研セ) |
発行年度 | 2005 |
背景・ねらい | 卵稚仔調査で採集されたサバ属卵はマサバ・ゴマサバの判別が難しく,サバ属卵として取り扱われている。サバ属の資源評価及び漁況予測の精度の向上のため,一都三県サバ漁海況検討会では1995年以降共同調査として,タモすくい漁で漁獲されたマサバ・ゴマサバ成魚から卵を搾出し,受精卵の卵径により両種を判別する可能性を追求してきた。 |
成果の内容・特徴 | 生標本によるマサバ卵の卵径範囲は,0.936~1.150mm,ゴマサバ卵の卵径範囲は,1.125~1.300mmであり,卵径1.125~1.150mmで重なる部分があるが,1.125mmを境界値として両種の卵を分けることが可能であると考えられた。また,ホルマリン固定したマサバ卵の卵径範囲は,0.920~1.100mm,ゴマサバ卵の卵径範囲は,1.100~1.275mmであり,卵径1.100mmで重なる部分があるが,1.100mmが両種の境界値であると考えられた。 卵稚仔調査で採集されたサバ属卵は4~5月には大小2つのモードが混ざった卵径組成を示し,6月には,小さいモードのみが現れる。この2つのモードの境界は卵径1.100mm付近であり,この大きいモードがゴマサバ卵で,小さいモードがマサバ卵であると考えられ,このことは伊豆諸島周辺海域における両種の成熟状況とも合っていた。 |
成果の活用面・留意点 | 卵稚仔調査の結果から産卵親魚量を求めることが可能となり,より精度の高いサバ属の資源評価に資することができる。また,両種の産卵期における成熟・産卵状況を卵の分布からも検討することが可能となった。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
図表4 | ![]() |
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