山口県の日本海沿岸域における海洋生物の分布機構と海洋環境の変動との関連

タイトル 山口県の日本海沿岸域における海洋生物の分布機構と海洋環境の変動との関連
担当機関 山口県水産研究センター
研究期間 2004~2005
研究担当者 小林知吉(山口県水産研究センター
河野光久(山口県水産研究センター
海洋資源班)
外海研究部
土井啓行(下関市立しものせき水族館)
堀 成夫(萩博物館)
発行年度 2006
背景・ねらい
近年、山口県日本海沿岸域では、通常、当該海域には分布していない南方海域や深海域に生息する海洋生物の目撃・捕獲情報が漁業関係者や一般住民から数多く寄せられている。また、1997年以降、当該海域の水温は高温傾向が続いている。このようなことから、当該海域の海洋生物の分布機構と海水温の変動との関連性について、過去21年間に蓄積された調査資料に基づいて論議した。

成果の内容・特徴 ・特記的現象を記録した海洋生物は187種で、このうち熱帯・亜熱帯性生物は134種であった(図1)。なお、日本海初記録種として12種を確認した(表1)。

・当該海域における1980-2004年の水温偏差を検討した結果、1980-1986年は低温期、1987-1996年は高低温反復期、1997-2004年は高温期と解釈された(図2)。

・熱帯・亜熱帯性生物の出現は高低温反復期の1990-1991年を前駆とし、高温期に移った1997年以降にはより顕著となった。

・1998-2004年には稀種とされる日本産フリソデウオ亜目既知8種のうち、6種29個体が目撃、採集された。特に、2003-2004年に集中的に出現していた(図3)。

成果の活用面・留意点
・今後の海洋生物相の変遷および海洋環境の変動を検討する上での資料となる。

・水産資源の変動を検討する際の傍証的資料となる。


図表1 229837-1.png
図表2 229837-2.png
図表3 229837-3.png
図表4 229837-4.png
カテゴリ 亜熱帯

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