タイトル | ホタテガイ貝柱肉のゲル化に及ぼすカルシウムイオンの影響 |
---|---|
担当機関 | 青森県ふるさと食品研究センター水産食品開発部 |
研究期間 | 2001~2006 |
研究担当者 |
角勇悦 小泉正機 石川哲 大澤幸樹 能登谷典之 |
発行年度 | 2006 |
背景・ねらい | 青森県のホタテガイ生産量は8~9万トンで、陸奥湾を中心として漁家経営の柱となっているが、魚価は低迷しており、新規需要の開拓による消費拡大が急務となっている。また、加工はボイルが主体で、ホタテガイを潰し肉として利用した加工品はほとんど見られない。これはホタテガイ潰し肉の基本的な加工特性が明らかにされていないことが一因と考えられた。そこで、新しい加工調理素材としての特性を備えた製品開発のため、ホタテガイ潰し肉のゲル化に及ぼす塩化カルシウムの添加の影響を調べた。 |
成果の内容・特徴 | 1.ホタテガイ貝柱30℃加熱ゲルにおいてCa添加濃度の違いによる破断強度の経時変化を測定し、10~40mMの添加では、破断強度が経時的に増加すること、また、5mMではCa添加効果が見られないこと、100mMの添加では30分後最大値を示した後減少することを明らかにした。 2.圧出水分率は0~20mM添加では約27%でほぼ一定であったが、40mM以上の添加で急激に増大した。 3.30℃加熱ゲルの破断強度、圧出水分率及び官能評価からCa添加量は20mMが適当であった。 4.20mM Ca添加の20~40℃加熱ゲル及びそれらの80℃20分再加熱ゲルの破断強度の経時変化を明らかにした。 |
成果の活用面・留意点 | 1.加熱温度・時間、塩化カルシウムの添加量等によって様々な物性、品質のホタテガイ潰し肉のゲルが得られることからこれまでにない新規製品、調理素材の製造に応用が可能である。 2.練り製品製造業者においては新たな設備投資を行うことなく、ホタテガイを原料とした新規製品の製造が可能である。 |
図表1 | 229844-1.pdf |
カテゴリ | 加工 加工特性 経営管理 消費拡大 |