造波抵抗の極小化理論を適用したサンマ棒受け網沿岸漁船の船型開発

タイトル 造波抵抗の極小化理論を適用したサンマ棒受け網沿岸漁船の船型開発
担当機関 漁業生産工学部
研究期間 2006~2007
研究担当者 三好潤
升也利一
発行年度 2007
背景・ねらい
研究開発能力を持たない小規模造船所で建造される沿岸漁船は,流体力学的には必ずしも洗練された船型となっていない。そこで,極小造波抵抗理論を活用して沿岸漁船の船型を改良し,造波抵抗の低減によって一層の省燃費化を進め,漁家経営の改善を図ると同時に,沿岸漁船からのCO2排出量を削減することで地球温暖化の防止に貢献する。

成果の内容・特徴 今回対象とした沿岸のサンマ棒受け網漁船のフルード数(速力と船の長さの関係を表す無次元量であり,この値が大きいほど高速になる)は0.45を超えており,このような高速船への極小造波抵抗理論の適用例は無い。そこで,無限小喫水,有限喫水,無限大喫水の仮定の下で立てられた3種類の極小造波抵抗理論について高速での振る舞いを解析的に検討し,その検討結果に基づいて,有限喫水及び無限大喫水の理論の計算プログラムを開発した。数値計算の結果,フルード数が高くなるにつれて無限大喫水の理論の計算結果は船型が非実用的な形状となり,造波抵抗係数は実験値の傾向から著しく乖離するが,有限喫水の場合には実用的な形状が得られ,造波抵抗係数も実験値の傾向に合致することが確かめられた。そこで,サンマ棒受け網漁船の設計に際しては,有限喫水の極小造波抵抗理論を適用して船型を定めた。その後実施した船体周りの流れのシミュレーションでは,船体から発生する波が大幅に低減される結果が得られており,理論の適用が有効であったことが示されている。なお,計算プログラムはFortranで書かれており,通常のパソコンで計算可能のため,小規模造船所への普及も容易である。

成果の活用面・留意点
現在進行中の「漁船漁業構造改革促進調査検討事業」において,本研究の計算プログラムを適用した将来型サンマ棒受け網漁船の詳細設計を進めている。今後,既存船型との模型試験結果の比較によって,本計算プログラムの有効性を検証する予定である。


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図表3 230023-3.png
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カテゴリ 経営管理

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