伊勢湾および西部遠州灘へのカタクチイワシシラスの来遊とマイワシ太平洋系群の再生産との関係

タイトル 伊勢湾および西部遠州灘へのカタクチイワシシラスの来遊とマイワシ太平洋系群の再生産との関係
担当機関 愛知県水産試験場
研究期間 2003~2007
研究担当者 船越茂雄(愛知水試)
中村元彦
内山雅史(千葉水総研セ)
発行年度 2007
背景・ねらい
伊勢湾および西部遠州灘に来遊するカタクチシラスと太平洋岸のマイワシ資源の間にみられる魚種交替の機構を解明し、重要な漁獲対象である両種の資源変動予測手法の確立に結びつける。

成果の内容・特徴 長期傾向に注目すると、伊勢湾および西部遠州灘における夏のカタクチシラス(7~9月)漁獲量は1970年代中頃から多く、太平洋岸のマイワシ発生量の指標となる未成魚越冬群資源量指数(千葉県水産総合研究センターによる)との間で明確な関係が認められない。一方、春のカタクチシラス(4~6月)漁獲量は越冬群資源量指数が大きい1970年代前半から1980年代後半にかけて比較的少なく、秋のカタクチシラス(10~12月)漁獲量は逆に多い傾向がある(図1)。特に、前年秋のカタクチシラス(10~12月)漁獲量が多いと越冬群資源量指数は大きい(図2)。このような漁獲量や発生量の変動は、産卵水準の他に、ふ化後の生残、漁場への来遊、漁場形成などを左右する海洋環境が影響している可能性がある。そこで、カタクチシラス漁獲量およびマイワシ越冬群資源量指数から産卵-加入モデルを用いて産卵水準の影響を除去することにより、カタクチシラスの来遊およびマイワシの発生に影響する海洋環境の年ごとの良否を示すカタクチシラス来遊環境指数とマイワシ再生産環境指数を求め、相互に比較した。その結果、マイワシ再生産環境指数と前年秋のカタクチシラス来遊環境指数との間では正の相関が認められ(r=0.581、p<0.01)、マイワシ再生産環境指数と春のカタクチシラス来遊環境指数との間では1974~1993年の期間に負の対応関係がみられた(図2)。伊勢湾および西部遠州灘に来遊するカタクチシラスとマイワシ資源の間にみられる魚種交替には、来遊や再生産に係わる環境要因の変動が影響している。また、日本南岸の海況はカタクチシラスの来遊だけでなく、マイワシの再生産にも影響していると考えられる。

成果の活用面・留意点
カタクチシラスの来遊やマイワシの再生産に影響する環境要因の探索では、黒潮の変動など日本南岸のある程度空間スケールの大きい現象に注目する必要がある。


図表1 230050-1.png
図表2 230050-2.png
図表3 230050-3.png
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