タイトル | 関東・東海海域における高精度な海況図と急潮予報システムの開発 |
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担当機関 | 静岡県水産技術研究所 |
研究期間 | 2005~2007 |
研究担当者 |
萩原快次(静岡県水産技術研究所) 長谷川雅俊 藤田信一(同伊豆分場) 石井光廣 岡本 隆(千葉県水産総合研究センター) 岡村陽一(東京都島しょ農林水産総合センター) 森下浩司 東元俊光(同大島事業所) 辻 博志(同八丈事業所) 樋田史郎(神奈川県水産技術センター) 石戸谷博範(同相模湾試験場) 久野正博(三重県水産研究所) 御所豊穂 中地良樹(和歌山県農林水産総合技術センター水産試験場) 松山優治 長島秀樹 謝 旭輝(東京海洋大学) 岩田静夫(JAFIC 財団法人相模湾水産振興事業団) 謝 旭輝(JAFIC) 鈴木正男(千葉県沿岸小型漁船漁業協同組合) 山本浩一(社団法人静岡県定置漁業協会) 大滝官一 西岡 淳(三重県定置漁業協会) |
発行年度 | 2008 |
背景・ねらい | 漁業者は操業の安全や生産性向上のため高精度な海況図や急潮予報を切望している。しかし、既存の海況図は衛星の赤外線水温と実測水温との整合が不十分で解像度も低く、雲の影響により情報提供が不定期である。そこで、関東・東海の一都五県水産研究機関と大学などが連携して、水温の同化技術を開発し日単位の高精度な海況図を毎日作成提供するシステムを開発する。また、観測体制を充実させ、海況図の精度向上を図るとともに、定置網に多大な被害をもたらす急潮現象の予報システムを開発し、実用化を図る。 |
成果の内容・特徴 | 実測水温や2種類の衛星水温(マイクロ波水温、熱赤外水温)などを段階的に合成処理し、品質チェック済みの実測水温を重視した高精度な海況図の作成手法を開発し、一都五県水産研究機関による運用体制を確立し、安定した海況図の作成と情報提供が可能となった(図1)。観測ブイや船舶水温の実測水温を充実させ、海況図の精度向上に活用した。また、千葉県から和歌山県に至る沿岸の約30か所で水温や流れの連続観測を実施し、急潮予報の基礎となる観測体制を確立した(図2)。急潮現象の指標として、沿岸の潮位や水温の上昇、風の変化、さらに高精度な海況図が有効であることが明らかとなり、これらの指標を基にした急潮情報を迅速に提供することにより、定置網の被害軽減が期待される。 |
成果の活用面・留意点 | 海況図は「関東・東海海況速報」として、一都五県水産研究機関の当番制により平成20年4月から毎日作成され、携帯サイトを含む各機関のホームページなどを通して公開されている。黒潮流路や水温分布が的確に描かれ、漁業者をはじめ海況モニタリングとして多方面で利活用されている(図1)。急潮情報として「定置網安全対策情報」を平成20年4月から逐次発行され、台風接近時の定置網漁場において箱網撤去等が行われるなど、定置網漁業者の早期対応に活用されている(図3)。 |
図表1 | 230176-1.pdf |
カテゴリ | モニタリング |