山口県日本海沿岸域におけるケンサキイカの漁獲実態と漁況予測

タイトル 山口県日本海沿岸域におけるケンサキイカの漁獲実態と漁況予測
担当機関 山口県水産研究センター
研究期間 2002~2006
研究担当者 河野光久
発行年度 2008
背景・ねらい
ケンサキイカは山口県日本海沿岸域においていか釣り、底びき網漁業等の重要魚種であるが、近年漁獲量が急激に減少したため、漁業者は資源の将来に不安を抱えている。本研究は、本種の漁獲実態および資源生態が近年どのように変化したかを明らかにし、さらに漁況予測手法を開発することにより漁業者の安定的操業に資することを目的とした。
成果の内容・特徴 (1)近年、春季の漁獲量の減少が顕著であり(図1)、特に沿岸域への産卵群の来遊量が減少し、漁場が沖合に分散していることがわかった(河野・齋藤、2004)。
(2)近年、冬~春季には樽流し釣りが主体となっており、本漁業は従来の手釣りよりも漁獲効率が高いことを明らかにした(河野、2007a)。
(3)春季の産卵は従来、沿岸域の砂質底でのみ行われると考えられていたが、水中テレビによる調査の結果、過去の産卵場(砂質底)で卵塊は発見できず、周辺の砂混じりの礫底で卵塊を発見した(図2;河野2006)。
(4)季節毎の漁獲量を予測するため、漁期前または初漁期の漁獲量と水温を説明変数とする重回帰モデルを作成した(図1;河野、2008)。
(5)県内漁業者向けに漁況予測を含むケンサキイカ情報を提供した。
(6)本種の資源生態に関する既往の文献を網羅し、総説としてまとめた(河野、2007b)。
成果の活用面・留意点
漁況予測モデルについては、さらに改良を加え精度を高めていく必要がある。

図表1 230199-1.pdf
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