フロアブル除草剤の水口滴下処理法

タイトル フロアブル除草剤の水口滴下処理法
担当機関 宮城県古川農業試験場
研究期間 1992~1993
研究担当者
発行年度 1992
要約 フロアブル除草剤を田植後に水口から灌漑水に滴下し、灌漑水と同時に圃場全体に流入処理する方法は、大区画水田においても散布精度、除草効果とも実用上ほぼ十分であり、従来の粒剤散布に比べて極めて省力的な処理法である。
背景・ねらい 圃場の短辺が30メートルを超える大区画水田では、従来の小区画水田に比べて、薬剤などの
均一散布作業やきめの細かい水管理が負担になっており、一層の省力散布技術の確立が
望まれている。そこで、水中拡散性が優れるフロアブル除草剤を供試し、大区画圃場
(30~100アール)における水口滴下処理法について、その除草効果、水稲生育収量への
影響、作業性などについて検討する。
成果の内容・特徴
  1. 大区画圃場において、フロアブル型の初期一発剤(ピリブチカルブ・ブロモブチド・
    ベンゾフェナップ剤)を水口から灌漑水上に滴下して圃場全体に拡散させる。
  2. 滴下速度はチューブの長さによって一定量を自然滴下させる装置(実用新案第100181号)
    または市販の滴下装置(ロンフレンド)などを使用して、灌漑時間以内に滴下が
    終了するように調節する。
  3. 施用量および施用時期は従来法のとおりで、10a当たり1㍑を
    田植直後~10日後に施用する。
  4. 除草効果は極大で、とくに圃場の雑草ムラなどは見られない。
表1 フロアブル除草剤の水口処理現地試験
表2 除草剤の水口処理による残草量
第1図 除草剤水口施用圃場略図
成果の活用面・留意点
  1. 従来の背負式の動力散布機による作業に比べて、滴下開始後は付き添う必要はなく、
    終了時刻に見回ればよいので極めて省力的である。
  2. 灌漑水が圃場全体に行き渡るように処理前に落水するか浅水とする。
  3. 水口付近の水稲に生育抑制がみられることがあるが回復が早くその後の
    生育収量への影響は見られない。
  4. 本処理法は現在のところ農薬登録申請中であり登録後に普及可能となるので、
    その間試験展示圃などにおける参考事項として取り扱う。
図表1 230214-1.gif
図表2 230214-2.gif
図表3 230214-3.gif
カテゴリ 病害虫 雑草 除草 除草剤 水田 水稲 農薬 水管理 薬剤

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる
S